フェイルオーバ判断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/11/15 13:56 UTC 版)
「MC/ServiceGuard」の記事における「フェイルオーバ判断」の解説
フェイルオーバ条件はシステムの保障すべき可用性レベルに応じて厳密に規定される。フェイルオーバは短時間ではあるがサービスの供給が停止するため、その条件は専門のエンジニア・コンサルタントと共に慎重に検討する必要がある。ServiceGuardは様々な標準機能に加え、簡単なシェルスクリプトを記述することによって、きめ細やかなによるフェイルオーバ判断が可能である。 サービス停止によるフェイルオーバ:ServiceGuardによって起動されるサービスを「サービスを監視するサービス」と規定することにより、特定のサービスが停止した時のフェイルオーバ判断が可能である。シェルスクリプトによるサービス監視が一般的であり、たとえばwhile文の中にプロセスの存在を確認するコードを記述することによって実現される。 ネットワーク断絶によるフェイルオーバ:サービスを提供するために必要なLANを予め監視することにより、万が一そのLANが断絶した場合にフェイルオーバすることが可能である。ただし、ServiceGuardの一機能である「ローカルスイッチ」によってLANポートが冗長化されている場合は、冗長化されたポートのすべてが断絶した場合にフェイルオーバする。 ハートビート断絶によるフェイルオーバ:ハートビートが断絶することは、すなわち両方のノードにとって「他方のサーバが停止した」と判断する契機となる。このため、それぞれのノードは独立にタイブレーカへのアクセスを試み、失敗したノードは強制的に再起動することにより、そのノードの確保していたリソースを解放する。サービスを稼働しているノードがクラスタロック獲得競争に負けた場合はフェイルオーバし、ノード自体は停止する。 その他のフェイルオーバ:EMSといわれるハードウェア資源/ソフトウェア資源の健常性や動作状況をチェックするDiag系フレームワークと連動する事により、他商用高可用パッケージよりも高度な健常性チェックやフェイルオーバ判断が可能となっており、多くのシステムでの実績を上げている。
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