ファンタスティック・フォー:銀河の危機
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ファンタスティック・フォー: 銀河の危機 |
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Fantastic Four: Rise of the Silver Surfer |
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監督 | ティム・ストーリー |
脚本 | ドン・ペイン マーク・フロスト |
原案 | ジョン・ターマン マーク・フロスト |
原作 | スタン・リー ジャック・カービー |
製作 | アヴィ・アラド ラルフ・ウィンター ベルント・アイヒンガー |
製作総指揮 | スタン・リー ケヴィン・ファイギ クリス・コロンバス マーク・ラドクリフ マイケル・バーナサン |
出演者 | ヨアン・グリフィズ ジェシカ・アルバ クリス・エヴァンス マイケル・チクリス ジュリアン・マクマホン ダグ・ジョーンズ |
音楽 | ジョン・オットマン |
撮影 | ラリー・ブランフォード |
編集 | ピーター・S・エリオット ウィリアム・ホイ マイケル・マカスカー |
製作会社 | 20世紀フォックス マーベル・エンターテインメント 1492ピクチャーズ コンスタンティン・フィルム |
配給 | 20世紀フォックス |
公開 | ![]() |
上映時間 | 92分 |
製作国 | ![]() ![]() |
言語 | 英語 |
製作費 | $130,000,000[1] |
興行収入 | ![]() ![]() |
前作 | ファンタスティック・フォー [超能力ユニット] |
『ファンタスティック・フォー:銀河の危機』(原題: Fantastic Four: Rise of the Silver Surfer)は、2007年のアメリカ映画。アメリカン・コミックスの『ファンタスティック・フォー』を原作とした前作『ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]』の続編。シルバーサーファーが最大の敵役として登場する。また、前作の敵役であるドクター・ドゥームも登場する。
あらすじ
ある日、世界中で連続的な怪現象が発生した。日本では駿河湾が凍り付き、エジプトでは突然の吹雪。さらにロサンゼルスでは大停電が起こった。
しかし、アメリカ国民はそのニュース以上に「ファンタスティック・フォー(FF)」のビッグなカップル、リードとスーの結婚の話題で盛り上がっていた。世界各地で起こる怪現象に興味をそそられながらも、何度も事情で入籍を延期してしまったこともあり、愛するスーのために平静を装うリード。そんなリードを見かねたジョニーは、ベンと共にリードのバチェラー・パーティーを開いた。独身最後の夜を楽しむリードだったが、そんな彼に米軍のヘイガー将軍から要請が下る。怪現象が起きた場所の上空で観測された謎の閃光を調査してほしいと言うのだ。是が非でも依頼を受けたいリードだったが、その場にスーが居合わせたため、彼女に秘密で調査を進めることになった。
やがて怪現象が発する特殊な波動を検知するセンサーを完成させたリードはスーとの結婚式に臨むが、式の真っただ中に、怪現象の原因である異星人シルバー・サーファーが乱入する。自在に空を飛ぶサーファーをジョニーが追うも、圧倒的な力で反撃に遭い、取り逃がしてしまう。しかもサーファーに触れたジョニーは、他の3人に触れると、能力が入れ替わる体質になってしまった。
サーファーを逃した失態を責めるヘイガーは、なんとFFの宿敵であるヴィクター・フォン・ドゥームを新たな戦力として招き入れた。憤懣やるかたないFFであったが、事態解決のため、やむなくドゥームとの協力を承諾する。リードはドゥームとともに、サーファーを弱体化させる装置を開発し、見事サーファーを確保した。ヘイガー将軍は、サーファーを危険なテロリストとして拷問にかけるが、確保寸前にサーファーと会話したスーザンは、彼に何かしらの事情があると考え、拷問の合間を縫って彼から真相を聞き出す。サーファーは星を主食とするギャラクタスに仕える存在であり、自分の母星をギャラクタスに見逃してもらう代わりに、ギャラクタスの使者として彼の獲物となる惑星を探していたのだった。そしてギャラクタスは、サーファーの力の源であるサーフボードを目印に、間もなく地球に襲来するのだという。
すべてを知ったFFはサーファーを米軍から解放し、ギャラクタスから地球を守ろうと行動を開始する。だが、ドゥームがヘイガー将軍を裏切り、サーフボードを手中に収める。FFはサーフボードを取り返すべく、ドゥームと熾烈な追撃戦を繰り広げる。FFを蹴散らしたドゥームはサーファーを殺そうと攻撃を繰り出すが、サーファーを守ろうとしたスーがそれを受け、命を落とす。大切な仲間を失った3人は力を合わせ、ドゥームを海中へ沈めた。
FFがドゥームから取り戻したサーフボードを受け取ったサーファーは、その力を使ってスーを蘇生させたのち、ジョニーの助けも得てギャラクタスへ特攻をかける。サーファーの決死の自爆でギャラクタスは消滅し、地球は危機から救われた。
事件からしばらく経ち、リードとスーは日本で挙式する。その最中、ベニスが海中に沈みそうだというアラートを受け、FFは式もそぞろに出動するのだった。
キャスト
※括弧内は日本語吹き替え
- リード・リチャーズ(Mr.ファンタスティック) - ヨアン・グリフィズ(石川禅)
- スーザン・ストーム(インヴィジブル・ウーマン) - ジェシカ・アルバ(宮島依里)
- ジョニー・ストーム(ヒューマン・トーチ) - クリス・エヴァンス(神奈延年)
- ベン・グリム(ザ・シング) - マイケル・チクリス(天田益男)
- ヴィクター・フォン・ドゥーム(Dr.ドゥーム) - ジュリアン・マクマホン(てらそままさき)
- アリシア・マスターズ - ケリー・ワシントン(込山順子)
- ヘイガー将軍 - アンドレ・ブラウアー(石塚運昇)
- フランキー・レイ大尉 - ボー・ギャレット(恒松あゆみ)
- シルバーサーファー - ダグ・ジョーンズ / 声:ローレンス・フィッシュバーン(右門青寿)
その他声の出演:金子由之、塾一久、伊藤和晃、加藤沙織、MAI、前島貴志、水落幸子、吉田裕秋、日向とめ吉、蓮池龍三、佐々木健、小柳洋子、長尾雅世、紗川じゅん、牛越恵美、三宅貴洋、桜木章人
製作

『ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]』の世界興行収入の3億3000万ドルに達し、20世紀フォックスは2005年12月に続編のために監督のティム・ストーリーと脚本のマーク・フロストを再び雇った[2]。脚本にはフロストの他にドン・ペインも雇われた[3]。ペインはギャラクタスが登場する「ギャラクタス・トリロジー」だけでなく、ドゥームがサーファーの力を奪うコミック第57号から第60号のストーリーラインも基になっていると語った。またペインは、アルティメット・マーベルのリミテッド・シリーズ『Ultimate Extinction』からインスピレーションを得ていると述べた[4]。2007年3月2日の時点でギャラクタスのデザインは未だ行われておらず[5]、4月18日、ローレンス・フィッシュバーンがシルバーサーファーの声で雇われるまで、キャラスターが話すかどうかは不明であった[6]。
映画にはファンタスティッカーが登場し[7]、またケリー・ワシントン演じるアリシア・マスターズが大きな役割を果たす。また2006年6月、シルバーサーファーが「ヴィラン兼ヒーロー」で登場すると発表された[8]。
ワーキング・タイトルは『Fantastic Four 2』であった。2006年8月、正式にタイトルが『Fantastic Four: Rise of the Silver Surfer』となり、8月28日にバンクーバーで撮影が始まり、2007年6月15日に公開が予定された[9]。マイケル・チクリスがシングを演じるために使う義肢は再設計された[10][11]。
2006年8月、アンドレ・ブラウアーは本作に出演するためにテレビドラマ『ER緊急救命室』を降板した[12]。ブラウアーが演じるのはヘイガー将軍であり、ストーリー監督は「リード・リチャーズの古い友人で、映画の追加要素の一つ」と説明した[13]。9月、ジョーンズがシルバーサーファー、ジュリアン・マクマホンが再びドクター・ドゥームを演じることが報じられた[14]。バクスター・ビルディングは再デザインされた[4]。
評価
興行収入
北アメリカでの公開初週末興行収入は5800万ドルであり、初登場1位であった[15]。これは前作のそれを200万ドル上回っていた[16]。2週目末には66%、3週目は54%の下落を記録した[15]。最終的に北米で1億3190万ドル、全世界で2億8900万ドルを売り上げた[1]。製作費は1億3000万ドルである[1]。
批評家の反応
Rotten Tomatoesでの支持率は167件のレビューで37%[17]、Metacriticでの評価は33件で45/100であった[18]。
地上波放送履歴
回数 | テレビ局 | 番組名 | 放送日 | 放送時間 | 備考 |
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初回 | 日本テレビ | 金曜ロードショー | 2010年2月26日 | 21:00 - 22:54 | 地上波初放送 |
2回目 | テレビ朝日 | 日曜洋画劇場 | 2011年7月31日 |
参考文献
- ^ a b c d “Fantastic Four: Rise of the Silver Surfer (2007)” (英語). Box Office Mojo. Amazon.com. 2010年2月16日閲覧。
- ^ Michael Fleming (2005年12月4日). “Story booked solid with Fox”. Variety 2006年12月9日閲覧。
- ^ Fleming, Michael; McNary, Dave (2006年5月3日). “Inside Move: Surfer may board Four”. Variety 2006年12月9日閲覧。
- ^ a b Morse, Ben (2007年1月15日). “2007 Preview: Fantastic Four: Rise of the Silver Surfer”. Wizard. 2007年12月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年6月13日閲覧。
- ^ Tim Story (2007年3月2日). “Fantastic Four 2 Set Footage & Story Comments”. Superherohype.com 2007年3月2日閲覧。
- ^ Pamela McClintock (2007年4月18日). “Fishburne voices Surfer”. Variety 2007年4月19日閲覧。
- ^ Bowles, Scott (2006年11月29日). “First look: Fantasticar flows onto film”. USA Today 2020年9月11日閲覧。
- ^ William Keck (2006年5月31日). “Jessica Alba plans a fantastic summer”. USA Today 2020年9月11日閲覧。
- ^ Stax (2006年8月16日). “Fantastic New Title”. IGN 2020年9月11日閲覧。
- ^ Ftopel (2007年3月12日). “Washington Waits for "Fantastic Four" Final Cut”. Rotten Tomatoes. オリジナルの2008年10月7日時点におけるアーカイブ。 2010年6月13日閲覧。
- ^ Director Tim Story's DVD commentary
- ^ Stax (2006年8月25日). “Braugher Joins Fantastic Sequel”. IGN 2020年9月11日閲覧。
- ^ Stax (2006年9月6日). “Fantastic Four Sequel Under Way”. IGN 2020年9月11日閲覧。
- ^ Stax (2006年9月26日). “Weta Surfs to Fantastic Four”. IGN 2020年9月11日閲覧。
- ^ a b “Fantastic Four: Rise of the Silver Surfer (2007) - Weekend Box Office”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2007年9月9日閲覧。
- ^ “Fantastic Four (2005)”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2007年9月9日閲覧。
- ^ “Fantastic Four: Rise of the Silver Surfer - Rotten Tomatoes”. Rotten Tomatoes. 2012年6月2日閲覧。
- ^ “Fantastic Four: Rise of the Silver Surfer Reviews, Ratings, Credits, and More - Metacritic”. Metacritic. 2012年6月2日閲覧。
外部リンク
固有名詞の分類
映画作品 |
冬の河童 キツツキはいない ファンタスティック・フォー 銀河の危機 ルスランとリュドミーラ 恋愛受難 |
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