ピアノ協奏曲_(スヴェトラーノフ)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ピアノ協奏曲_(スヴェトラーノフ)の意味・解説 

ピアノ協奏曲 (スヴェトラーノフ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/11/21 13:53 UTC 版)

ピアノ協奏曲 ハ短調は、エフゲニー・スヴェトラーノフが作曲したピアノ協奏曲

作曲の経緯と初演

1976年に完成され、作曲者自身のピアノ独奏、ウラディーミル・ヴェルビツキー指揮、ソヴィエト国立交響楽団により初演された。日本初演は1978年10月20日NHKホールにおいてニコライ・ペトロフ独奏、作曲者指揮、ソヴィエト国立交響楽団により行われた。なお、2002年10月11日、NHKホールにおいて行われたNHK交響楽団の第1470回定期演奏会で横山幸雄独奏、ヨアフ・タルミ指揮により再演されている。なお、この演奏会は本来スヴェトラーノフ自身が指揮する予定であったが、彼が急逝してしまったためにヨアフ・タルミが急遽代役をこなした。

作品の内容

第1楽章 Andante

ホ短調。冒頭、オーボエが美しく哀しい主題を吹く。クラリネット弦楽器が寄り添う。この息の長い旋律が一通り終わると、ピアノが静かにこの主題を弾き始める。単純な伴奏のそこかしこにアルペジオを挟んでいる。クラリネットが対旋律を吹く。やがて、弦楽器に主題が受け渡され、ヴァイオリンがたっぷりと歌う。次第にこの主題が展開され、盛り上がってくる。盛り上がって来た頂点でシンバルが叩かれ、オーケストラの全合奏で主題が鳴り渡り、ピアノが華麗な音形で修飾する。突如全合奏がやんでピアノ独奏となり、カデンツァとなる。激しいカデンツァが終わると弦楽器と木管が主題を美しく奏し始め、ピアノが呼応する。穏やかに音楽は流れてゆき、ホルンが主題を奏し、ティンパニのロールで第2楽章へとアタッカで続いてゆく。演奏時間約8分。

第2楽章 Allegro

ハ短調。金管が暗く響き、全合奏で和音をぶつけ、弦楽の細かい伴奏の上でピアノがいかにもロシア的な主題を出す。この主題は弦楽器に受け渡され、転調してゆく。そして、一つの頂点をつくり、ピアノが激しく響く。続いてホルンと木管に導かれてピアノが変ホ長調で第1主題に類似した旋律を出す。これが第2主題である。弦楽器との美しい対話。それはいつしか管楽器も加わって非常に美しい情景を描き出す。全合奏で頂点をつくり、木管とピアノが対話し、木管と金管が第1主題を展開してゆく。フガートとなり、ピアノとオーケストラが渡り合い、金管の静かなコラールを挟んで弦楽器に主題が現れ、再び盛り上がり、ピアノが激しく動き回り、金管のファンファーレが響き、ついに打楽器も交えて伴奏する中ピアノとヴァイオリンに堂々と第1主題が回帰する。第2主題は弦楽合奏で美しく奏され、ピアノがこれを受け継ぎ、チェロのソロと静かに美しく対話する。全合奏で主題が鳴り渡り、壮大な頂点を築くと速度を速め、コーダに突入する。第1主題の変形された旋律をピアノが弾き続け、オーケストラが間の手を入れながら盛り上がり、シンバルが鳴り響いてハ短調主和音上に堂々と終結する。演奏時間約12分。

録音

複数の録音が存在する。


「ピアノ協奏曲 (スヴェトラーノフ)」の例文・使い方・用例・文例



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ピアノ協奏曲_(スヴェトラーノフ)」の関連用語

ピアノ協奏曲_(スヴェトラーノフ)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ピアノ協奏曲_(スヴェトラーノフ)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのピアノ協奏曲 (スヴェトラーノフ) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS