パルスストレッチャーおよびパルスコンプレッサーの設計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/17 10:14 UTC 版)
「チャープパルス増幅」の記事における「パルスストレッチャーおよびパルスコンプレッサーの設計」の解説
パルスストレッチャーおよびパルスコンプレッサーの構成方法は数種類存在する。しかし、典型的なチタンサファイアレーザーベースのチャープパルス増幅器は数百ピコ秒のパルス幅を要求するため、周波数成分ごとに 10 cm の光路差を生み出す必要がある。これだけの光路差を生み出すための最も現実的な方法は回折格子を用いる方法である。パルスストレッチャーおよびパルスコンプレッサーは、分散により特徴づけられる。「負の分散」により、光は高周波(短波長)成分よりも低周波(長波長)成分のほうが長い時間を書けて伝播するようになる。「正の分散」ならばその逆となる。CPA に用いられるパルスストレッチャーとパルスコンプレッサーの分散は、足してゼロになることが要求される。実用上の理由により、高出力なパルスコンプレッサーの側が負の分散を、低出力なパルスストレッチャーの側が正の分散をもつよう設計されることが多い。 光学機器の分散は周波数成分ごとの時間遅れ τ ( ω ) {\displaystyle \tau (\omega )} として表される。シードレーザーからパルスコンプレッサーまでの一連の構成部分のそれぞれ全てが分散を持つ。パルス幅をおよそ100フェムト秒よりも短くするためにパルスストレッチャーおよびパルスコンプレッサーを調整することは難しく、追加の分散性構成要素が必要となる場合がある。
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