パラス(小惑星)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > パラス(小惑星)の意味・解説 

パラス (小惑星)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/09 08:38 UTC 版)

パラス
2 Pallas
超大型望遠鏡VLTに搭載されている撮像装置「SPHERE」によって撮影され、2017年に公開されたパラスの画像
分類 小惑星
軌道の種類 小惑星帯
パラス族
発見
発見日 1802年3月28日
発見者 W. オルバース
軌道要素と性質
元期:2010年7月23日 (JD 2,455,400.5)
軌道長半径 (a) 2.772 AU
近日点距離 (q) 2.132 AU
遠日点距離 (Q) 3.413 AU
離心率 (e) 0.231
公転周期 (P) 4.62
軌道傾斜角 (i) 34.84
近日点引数 (ω) 310.15 度
昇交点黄経 (Ω) 173.13 度
平均近点角 (M) 96.15 度
物理的性質
三軸径 582 × 556
× 500 km
質量 2.06 ×1020 kg
平均密度 4.2 g/cm3
表面重力 0.16 m/s2
脱出速度 0.35 km/s
自転周期 7.8132 時間
スペクトル分類 B
絶対等級 (H) 4.13
光度係数 (G) 0.11
アルベド(反射能) 0.1587
表面温度 ~226 K
色指数 (B-V) 0.635
色指数 (U-B) 0.284
Template (ノート 解説) ■Project

パラス[1][2]: 2 Pallas)は、小惑星帯最大の小惑星。以前はケレスが最大の小惑星であったが、2006年IAU総会でケレスが準惑星に分類されたため、小惑星帯ではパラスが最大の小惑星となった。なおパラスも将来的に準惑星に分類される可能性がある。

1802年3月28日ドイツブレーメンヴィルヘルム・オルバースにより発見され、ギリシア神話に登場するトリートーンの娘パラスにちなんで命名された(ギリシア神話にはパラスという名の男性も登場するが、初期の小惑星はすべて女性名が付けられた)。

特徴

パラスの軌道。青がパラス、
赤が惑星(一番外側の赤は木星)、
黒が太陽。

パラスは小惑星帯(メインベルト)の中では、ケレス(2006年以降は準惑星に分類)に次いで大きい天体である。軌道はメインベルトの中央部分に位置するが、大型の小惑星にしては軌道傾斜角離心率が大きい。パラスの構成成分は独特であるが、C型小惑星に大変よく似ている。

パラスによる星の掩蔽(恒星食)は数回観測されており、それによって正確な直径が得られた。

1979年5月29日の恒星食で、パラスに直径1km程度の衛星があると報告されたが、確証は得られていない。1980年にはスペックル干渉法により直径175kmの衛星が見つかったと報告されたが、後に間違いだと分かった。

2007年ハッブル宇宙望遠鏡によりパラスの映像が撮影され、正八面体に近い形が確認された。

元素パラジウム(原子番号46)はパラスにちなんで命名された。

出典

  1. ^ 『オックスフォード天文学辞典』(初版第1刷)朝倉書店、325頁。ISBN 4-254-15017-2 
  2. ^ 小惑星日本語表記索引 : 1 - 50”. 日本惑星協会. 2019年3月9日閲覧。

関連項目

外部リンク

前の小惑星
ケレス (準惑星)
小惑星
パラス (小惑星)
次の小惑星
ジュノー (小惑星)

「パラス (小惑星)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「パラス(小惑星)」の関連用語

パラス(小惑星)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



パラス(小惑星)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのパラス (小惑星) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS