パパ活
(パパ活_(交際活動) から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/15 23:58 UTC 版)
パパ活(パパかつ)とは、中高年の男性(パパ)が若い女性とデートや飲食等を行い、その対価として金銭や物品を渡す行為である[1][2][3]。パパ活動の略で、ここでいうパパとは父親ではなくパトロンのことを意味する[3][4]。「パパ」の年齢が若い場合は兄活とも呼ばれる[5][6]。
元々「パパ活」という言葉は、交際クラブ日本最大手のユニバース倶楽部が、交際クラブの認知普及とイメージ転換のために作った言葉である[7][8]。2015年から使われるようになった[9][10][11]。2017年頃からパパ活を目的としたマッチングアプリが登場し、気軽に利用できるようになった[12]。
「性的関係を前提としない」とされるが、性行為を伴う場合もあり、性被害につながるケースもある[13][3][14]。児童買春等の違法性(後述)を持つ可能性や性病に罹患するリスクがある。2020年代以降の梅毒の急拡大の一因がパパ活などによる不特定多数との性交渉であるとする指摘もある[15][16][17]。
類語
- ママ活
- 男性(パパ)とは逆に、女性(ママ)が金銭等を渡す類似行為はママ活と呼ばれる[18]。2021年時点でママ活専用のマッチングアプリも存在し、東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学など高学歴の男子大学生もいるという[19]。
- 援助交際
- 援助交際とパパ活で異なる部分としては、男性側の金銭的余裕の差や活動自体に肉体関係が必須ではない点があげられる[20][21]。ただし、パパ活のカジュアル化に伴って援助交際と同じようになってきているとも指摘されている[22]。
- 愛人
- 愛人とも類似しているが、不特定多数をその場限りで相手するパパ活に対して、愛人は1人の相手と一定期間において関係を築くという点で異なる[23]。
- シュガーベイビー/シュガーダディ
- アメリカでは、20世紀初頭にシュガーベイビー(sugar baby)という表現が生まれており、経済的なサポートをする裕福な年上男性をシュガーダディ(sugar daddy)と呼ぶ[24][25][26][27]。
違法性
パパ活自体は違法ではないが、例えば下記の場合に該当する時は、違法性を問われる可能性がある[1][14]。
金銭等を供与する側
- 18歳未満と性的関係を持った場合は、児童福祉法及び児童買春・児童ポルノ禁止法により処罰される可能性がある。16歳未満と性的関係を持った場合は、より重い不同意性交等罪が適用される[注 1]。
- 未成年者略取・誘拐罪第224条「未成年者を略取し、又は誘拐した者は、三月以上七年以下の懲役に処する」に抵触する可能性がある。例えば、脅迫や暴行等を用いて相手を支配しようとする・支配した場合は、本罪が適用される。
- 同意を得ずに性交等を行った場合は、不同意性交等罪が適用されて5年以上の懲役となる可能性がある。相手が16歳未満の場合は、法的同意を取りえないため、ただちに本罪が適用される[注 1]。
金銭等を受領する側
- 性交等を行った場合は、売春防止法第3条「何人も、売春をし、又はその相手方となってはならない」に抵触する可能性がある。ただし、本法には罰則がないため、処罰されることはない。
- 適切な収入申告を行わない場合は法律違反になる可能性がある。例えば会社員等の場合、年間20万円を超える利益は「雑所得」として確定申告が必要になる。
双方
関連作品
- 映画
- 『つゆのあとさき(2024年版)』- 1931年の小説を現代に翻案したもの[29]。
- ドラマ
- コミック
- グラハム子『娘がパパ活をしていました』[34] オーバーラップ、2025年、ISBN 978-4824010759
テレビでの特集など
- 『ねほりんぱほりん』「パパ活女子」(NHK Eテレ、2017年11月1日)[35]
- 『クローズアップ現代』「“パパ活”広がる性被害▽生活苦が女性を追い詰める」(NHK、2020年12月1日)[36][37]
- 『ノーナレ』「シュガーデート」(NHK、2021年5月15日)[38]
脚注
注釈
出典
- ^ a b “パパ活は犯罪行為?逮捕される可能性や罪状・刑罰について詳しく解説”. 刑事事件相談弁護士ほっとライン (2024年1月10日). 2024年10月21日閲覧。
- ^ “パパ活は犯罪?買春・不同意性交等罪に該当?パパ活で逮捕の可能性”. アトム法律事務所 (2024年1月10日). 2025年7月8日閲覧。
- ^ a b c 「パパ活」『デジタル大辞泉』小学館 。コトバンクより2025年7月2日閲覧。
- ^ 「パパ」『デジタル大辞泉』小学館 。コトバンクより2025年7月2日閲覧。
- ^ “「兄活」での違法行為とは|事件が発覚するケースと逮捕の可能性”. ベリーベスト法律事務所 (2024年6月10日). 2025年7月8日閲覧。
- ^ “女子中高生と20代男性の兄活(アニカツ)が出現”. 日刊SPA!. 2022年4月4日閲覧。
- ^ “「『パパ活』ブームはこうして作られた」仕掛け人が語る”. Smart FLASH. 光文社 (2018年10月28日). 2025年7月3日閲覧。
- ^ 藤野ゆり (2019年6月23日). “「パパ活」という言葉を作った交際クラブ関係者、「恋愛化するパパ活」に戸惑う”. ダイヤモンド・オンライン. 2025年6月4日閲覧。
- ^ 秋山千佳 (2019年12月20日). “援助交際と何が違う? 2020年の「パパ活女子」”. 文藝春秋PLUS. 2025年7月4日閲覧。
- ^ 河合桃子 (2021年4月19日). “パパ活女子は飽和状態 全体的な相場が下がり、値下げ交渉も活発に”. NEWSポストセブン. 2025年7月3日閲覧。
- ^ “SUGAR DATING HISTORY”. ユニバース倶楽部. 2025年7月7日閲覧。
- ^ 中嶋真希 (2020年1月3日). “「学費を返さないと…」パパ活を始めた19歳の夢と男性の本音”. 毎日新聞. 2025年7月3日閲覧。
- ^ 高橋暁子 (2018年11月18日). “「パパ活」を甘く見る女子中高生に迫る超危険”. 東洋経済オンライン. 2025年7月8日閲覧。
- ^ a b “「パパ活」にひそむ法的リスク…「ご飯だけ」でも「不法行為」となることも”. 弁護士ドットコムニュース (2017年3月17日). 2024年10月21日閲覧。
- ^ “梅毒が最多ペースで急拡大 「パパ活も一因」と専門家が指摘”. 毎日新聞 (2023年6月15日). 2023年6月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年7月2日閲覧。
- ^ “梅毒急増のなぜ(5)感染者の60%は性風俗以外…SNSが変えた「パパ活」と女性の性意識”. 日刊ゲンダイDIGITAL (2024年2月18日). 2025年7月8日閲覧。
- ^ “「梅毒」感染者数過去最多“パパ活” “マッチングアプリ”も要因に!? 「私は大丈夫」で済まない差し迫った事情”. 弁護士JPニュース (2024年7月8日). 2025年7月8日閲覧。
- ^ 「パパ活・ママ活」『知恵蔵mini』朝日新聞出版 。コトバンクより2025年6月7日閲覧。[リンク切れ]
- ^ ジョージ山田 (2019年2月23日). “「ママ活」の意外な実態、東大生男子に地味め主婦が多い理由”. DIAMOND online. 2021年11月1日閲覧。
- ^ “危うい「パパ活」 支配したい男性、月8万円稼ぐ少女:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2018年10月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月22日閲覧。
- ^ 藤野ゆり (2018年10月28日). “「パパ活男」はフレンチにタクシー代まで、援交男との間にある深い溝”. ダイヤモンド・オンライン. 2019年3月22日閲覧。
- ^ 森鷹久 (2022年2月15日). “「パパ活女子」が悪意ある人々に食い物にされるケースも増えている”. NEWSポストセブン. 2025年7月7日閲覧。
- ^ 植草美幸 (2024年11月20日). “目立つ「パパ活気分で婚活」する女性の問題点【再配信】”. 東洋経済オンライン. 2024年11月20日閲覧。
- ^ “「貧乏人と関係したら人生終了」=ブラジルでパパ活が急増中”. ブラジル日報 (2023年12月6日). 2025年7月3日閲覧。
- ^ “アメリカの女子大生がハマる「パパ活」の実態”. 東洋経済オンライン (2017年11月16日). 2025年7月3日閲覧。
- ^ “経験者が語るアメリカのリアル“パパ活事情””. ELLE (2022年5月28日). 2025年7月3日閲覧。
- ^ “日米で大きく異なる“パパ活事情”。経験女性が語る「アメリカのほうがラクだった」理由”. 日刊SPA!. 扶桑社 (2024年1月31日). 2025年7月3日閲覧。
- ^ “刑法第177条(不同意性交等)”. e-Gov 法令検索. 2024年10月22日閲覧。
- ^ “永井荷風×令和パパ活女子 軽薄な男たちと奔放にたくましく生きる女たち描く「つゆのあとさき」予告編&ポスター”. 映画.com (2024年5月29日). 2025年7月3日閲覧。
- ^ “パパ活”. WEBザテレビジョン. 2025年7月4日閲覧。
- ^ “『明日カノ』パパ活女子の“孤独”がリアルすぎる SNSでは「つらい」と共感の声”. クランクイン!. ローソンエンタテインメント (2022年4月20日). 2025年7月3日閲覧。
- ^ “貧困、格差、望まぬ妊娠、パパ活……これまでのフェミニズム作品に描かれていたことから、更に踏み込んだドラマ『SHUT UP』”. Hanako Web. マガジンハウス (2024年1月15日). 2025年7月3日閲覧。
- ^ “オムニバスホラー「怖れ -令和怪談-」ドラマ版は今夜放送、メインビジュアル公開”. コミックナタリー (2024年8月15日). 2025年7月3日閲覧。
- ^ 雪代すみれ (2025年6月28日). “「違和感を大切にして」スナックで勤務経験のある私が娘世代に伝えたい「パパ活の危険性」”. ヨガジャーナルオンライン. 2025年7月3日閲覧。
- ^ “ねほりんぱほりん 「パパ活女子」”. NHKアーカイブス. 2025年7月4日閲覧。
- ^ 藤森かよこ (2020年12月8日). “NHK「パパ活」報道は「セックスワーク」に対する認識と敬意不足を露呈”. BEST TiMES. KKベストセラーズ. 2025年7月8日閲覧。
- ^ “「“パパ活”広がる性被害▽生活苦が女性を追い詰める」”. クローズアップ現代. 2025年7月8日閲覧。
- ^ “「シュガーデート」 - ノーナレ”. NHK. 2025年7月10日閲覧。
関連文献
- 坂爪真吾『パパ活の社会学~援助交際、愛人契約と何が違う?~』光文社〈光文社新書〉、2018年、 ISBN 978-4334043780
- 中村淳彦『パパ活女子』幻冬舎〈幻冬舎新書〉、2021年、 ISBN 978-4344986398
- 日向琴子『ルポ パパ活』彩図社、2022年、 ISBN 978-4801306363
関連項目
外部リンク
- あなたをまもるのはあなた!パパ活防止編(大阪府警察安まち公式チャンネル)
- パパ活女子の末路(愛知県警察公式チャンネル)
- パパ活_(交際活動)のページへのリンク