パティダールの農村支配
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 08:11 UTC 版)
「パティダール」の記事における「パティダールの農村支配」の解説
2000年代初頭に、グジャラート州アーナンド県でおこなわれた農村調査によると、ある集落では120戸の調査対象のうちパティダール19戸しかいないが、農地所有面積に基づいて中・大農に分類される13戸のうち11戸をパティダールが占めており、戸数比で16%のパティダールが、集落の農地の70%を所有している状態であった。パティダールは所有する農地を、おもに他カーストの農業労働者に耕作させており、小作地として提供する相手は、同じパティダールに限られている。パティダールは農場労働者にはならず、また自らの所有地についても自ら耕作に従事することはなく、もっぱら作業監督者、農場労働者の雇用者として農業に関与している。パティダールたちは農業労働者に支払う賃金水準をインフォーマルな形で統一的に取り決めており、賃金水準は低く抑えられている。農業労働者の一部、2-3割ほどは、カイミ (kaymi) 制度と称される融資を雇用主であるパティダールから受けており債務を負った状態になっているが、これは事実上の無利子融資となっている。 同様の傾向は、ケーダー県など他の集落の調査でも報告されている。
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