バンクーバー五輪での抗議
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 07:10 UTC 版)
「エフゲニー・プルシェンコ」の記事における「バンクーバー五輪での抗議」の解説
バンクーバー五輪で首位に立ったショートプログラムの直後に、演技構成点のトランジション(つなぎ部分)の項目で他の6人のジャッジと比べて極端に低い点数をつけた3人のジャッジがいることに抗議するようロシアスケート連盟に訴えた。このときトランジションの項目では9名の審判の内、6名が7.5 - 8.75の点数を付けているのに対し、3名は5.0 - 6.0と上位選手ではみることが稀な低得点を付けている。しかし、ロシアスケート連盟はこれに抗議はしないと決定。 これは五輪前のジャッジのメールミーティングでアメリカ人ジャッジのジョゼフ・インマンが「『自分達はトランジッションのことはあまり考えていない』と自らトランジッションが無いことを認めている選手がいるが、こういう場合、我々ジャッジはどう判断すればいいんだろう?」という話題を出していたことを、欧州メディアが「北米によるロビー活動だ」と報じスキャンダル化したことに起因している。 プルシェンコはショートプログラムで出場選手中唯一4回転トウループ-3回転トウループを成功させ、その他全ての要素も成功またはレベル3以上でそろえたが、3回転までの構成にした2位以下の選手たちとの差はわずかだった。続くフリーでも4回転トウループ-3回転トウループを成功させ、ショート同様スピン、ステップでもレベル3以上を獲得し2位となった。 プルシェンコはこの結果、特にショートプログラムでの点差に関し「自分のショートプログラムは完璧だった」「このわだかまりは一生消えない」「ソルトレークシティオリンピックを思い出しましょう」と不満を述べている。 タチアナ・タラソワは、フリースケーティングに関しては、4回転-3回転の連続ジャンプを成功させたとはいえ精彩を欠いたプルシェンコの演技がライサチェクの演技より劣っていたことは認めるものの、ショートプログラムで3回転-3回転しか跳べなかったライサチェクや髙橋大輔とほとんど差の無い点数しか出なかったことを批判した。
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