バルーとの出会い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 22:38 UTC 版)
「ジャングル・ブック (2016年の映画)」の記事における「バルーとの出会い」の解説
目を覚ますと穴ぐらの中で、大きな鼻が目の前で自分の匂いを嗅いでいて、モーグリは思わず悲鳴を上げた。その鼻の持ち主はバルーという名の大きなクマで、決して悪いクマではなさそうだ。話を聞けば、カーに襲われていたモーグリを助けてくれたのだという。バルーはなぜかモーグリに岩登りはできるか?と尋ねた。崖の上にできたハチの巣を落として借りを返して欲しいのだという。かなり高い崖だったため、モーグリは無理だと思ったが、バルー曰く冬眠のためにハチミツがたくさん必要なのだという。仕方なくモーグリは小石をかち割って、木の枝から垂れ下がった太いツルを、小石の鋭い部分で切り落とした。そして、これを命綱にして、崖の上からハチの巣を落とそうと試みた。その下を見れば、ただ応援しているだけのバルーの周りには、Mr.パンゴリン、オオリス、コビトイノシシのフレッドも集まってきて何やら賑わっている。だが、やっとの思いでモーグリはハチの巣を落とした。借りを返したモーグリは、すぐにその場を離れようとしたが、バルーはモーグリの才能を見込んで、冬眠のためにもっとハチミツを集めたいという。モーグリはトラに狙われているから人間の村に行かなきゃいけないと、バギーラから言われていると説明したが、バルーはバギーラをよく知っているらしく、人間の村のほうへ案内してくれることになった。 そして、人間の村を遠くから眺めることができるようになったのは夜のことだった。村の様子を眺めながらモーグリとバルーは語り合った。触れた者の身を亡ぼすから絶対に赤い花で遊んじゃだめだ、とバルーは教えてくれた。そして彼は、モーグリがハチミツを手に入れるためにしたことを、今まで見たことがなかったと語ったが、モーグリはトリックを使ってしまったのでオオカミのやり方じゃないと答えた。だが、彼は色々なやり方がある中で、その選んだやり方が何を成し遂げたかをモーグリに気づかせようとした。そして、もう人間の村の場所を教えたのだから行きたいときに行けばいい、もうちょっとそのやり方を自分のところで使ってみないか?と尋ねたのである。ハチミツが必要なその冬まで。 一方で、シオニーの丘の夜は、不気味なものであった。寝ていたラクシャがグレイに起こされたが、辺りを見回すと他のオオカミの仔たちがいない。丘の頂きを見ると、ラクシャの仔たちはシア・カーンの周りにいて、カッコウ鳥の托卵の話を聞かされている。「お前らが注意しておかねばならないのは、カッコウ鳥だ。カッコウ鳥は仔育てに関してはとても賢い。こっそりと自分の卵を別の鳥の巣に入れるのだ。すると、孵化するときに、その母鳥は騙されているわけだ。彼女は彼らにエサをやり育てる。さて、お前らは彼女の本当のひな鳥には何が起こったのか解るかな? ……それはこうだ、彼らは飢えて……そして、死んでしまいましたとさ……。構ってもらえずに。すべての理由はこうだ。母親が愛したひな鳥は……自分の仔ではなかったからだ。」モーグリがジャングルを出ていくことを、シア・カーンが望んでいたもの、と思っていたラクシャだが、彼が望むのはモーグリの死だと断言した。
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