バジャ宗教
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 02:18 UTC 版)
モラドゥの土着宗教に遡ると言われる程古い伝統を有する宗教で、信者は汎くボナベナの中西部に分布していた。このバジャ教の信者達が神の姿が仮託された生き物としてグルーム、ことにレグの種を大切にしていた。彼等はその名の哲学的な由来も支持していて、同族ということでイムチや地ムグリも決して口にしなかった。グルームの幼態「アムニ」は地の精から生まれた。それは単にグルームの幼生であるばかりではなく、虫達や小さなミジンコの類の先祖でもある。それらは「マド(星)」の年にアムニから分かれて世に生まれ出る。「タンラ」は見ての通りエビやカブトガニやたくさんの魚達の祖である。「ニダ(日)」の年にそれらは分かれて残ったものがグルームになった。グルームは、しかし変態をこれで終えているのではない。本当はもう一度「バジャ(太陽)」と呼ばれるサナギを作ってその後で人間にも優る種に変じる筈だった。だが造物の神がそれに不安を持った。理由はグルームのそのもう一段の進化の種があまりにも優れていて、その高みがほとんど神そのものに近かったから、そこで造物の神は天上から全く異種の生命を招いてそれを地上に降ろした。それが人間でそれによってもう一段の進化を妨げられたグルームは、それを悲しんで「グルーム…(哀しい)」と鳴くのだ。と彼等バジャの教説に言った。
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