ドゴールの警告
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 04:00 UTC 版)
ウィーン会談の前に、ケネディは各国首脳との協議を進めていた。4月にマクミラン英国首相、そしてアデナウアー西ドイツ首相がホワイトハウスを訪れてケネディと会談している。そして直前の5月31日にパリを訪問してドゴール仏大統領と会談した。ドゴールはベルリン問題は心理的なものだとして神経戦と見なしていた。彼(フルシチョフ)がベルリンに関して戦争をする気ならとうに始めていたはずです、と語った。かつてドゴールとフルシチョフが会談した際に「あなたはデタントを求めているふりをしているだけだ。本気ならばもっと主張し実行すべきで平和を欲するなら全面軍縮交渉を開始すべきだ。戦争を求めていないなら戦争に結びつきかねないようなことはすべきでない。」とドゴールはフルシチョフに告げていた。そのことをケネディに伝えて、「大事なのはフルシチョフにアメリカの明白な決意を伝えること。この状況を変化させる意志がないことを示すことです。」「ベルリンに関していかなる譲歩、いかなる変化、いかなる撤退、いかなる運輸や通信の障碍の発生も敗北を意味する。」「その結果は西ドイツ、フランス、イタリア他の各国の内部に深刻なもろもろの喪失をもたらすでしょう。」「もし戦争を欲するならそれに応じることを彼に明確に伝えるべきです。」ケネディが引き下がらなければフルシチョフが軍事的対決を仕掛けてくることはないはず、との意味であった。最後に「ベルリン周辺で戦闘が起これば、それは全面戦争を意味することをフルシチョフに認識させなければならない」と語った。
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