デジタル信号処理と波形解析におけるディザリング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/04 15:16 UTC 版)
「ディザ」の記事における「デジタル信号処理と波形解析におけるディザリング」の解説
ディザリングは、デジタルデータの標本化周波数や量子化ビット数を変換する際の処方(デジタル信号処理)として、デジタル音響、デジタル動画、デジタル写真、地震学、レーダー、天気予報などの分野で使われる。なかでも波形解析におけるこの信号処理の方式の意義は大きい。 変化が連続的な量の量子化には量子化誤差がともなう。その誤差が本来の信号に連関するかたちで均一的に再起するものであるとき、そこには、数値的確定性をそなえた人工的な周期が現出することになる。ところがそのような人工性(誤差の周期性・確定性)を孕んだデータというのは、ときとして望ましいものではない。信号の周期性・確定性にたいして受信側が敏感である場合は特にそうである。このとき、データ信号の周期性・確定性は、ランダム性を含ませたディザリングによって排除することができる。 信号処理のレシピとしては、単に乱数を加えたのでは量子化ビット数を減らしたのと同じというだけであり、24ビットでオーバーサンプリングならぬ「オーバー量子化」し、誤差をきちんと処理して16ビットにするのが良い。 誤差の拡散も含む場合(たとえば、真っ黒の背景の中の1ドットの真っ白の点が、ぼやっとした明るいグレーのかたまりになるだろう)、場合によってはエッジ強調など他の処理とも組み合わせることもある。
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