テイショーン・プリンスとは? わかりやすく解説

テイショーン・プリンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/03 21:36 UTC 版)

テイショーン・プリンス
Tayshaun Prince
デトロイト・ピストンズでのプリンス
(2008年)
メンフィス・グリズリーズ
役職 バスケットボール部門担当副社長
所属リーグ NBA
基本情報
愛称 Tay
The Prince
国籍 アメリカ合衆国
生年月日 (1980-02-28) 1980年2月28日(45歳)
出身地 カリフォルニア州コンプトン
身長(現役時) 206cm (6 ft 9 in)
体重(現役時) 98kg (216 lb)
ウィングスパン(現役時) 218cm  (7 ft 2 in)[1]
キャリア情報
高校 ドミンゲス高等学校
大学 ケンタッキー大学
NBAドラフト 2002年 / 1巡目 / 全体23位[1]
プロ選手期間 2002年–2016年
ポジション SF
シュート
背番号歴 22, 21, 12
経歴
選手時代:
20022013 デトロイト・ピストンズ
20132015 メンフィス・グリズリーズ
2015 ボストン・セルティックス
2015 デトロイト・ピストンズ
2015–2016 ミネソタ・ティンバーウルブズ
エグゼクティブ時代:
2017–2019 メンフィス・グリズリーズ (アシスタントGM)
2019– メンフィス・グリズリーズ (バスケットボール部門担当副社長)
受賞歴
通算成績
得点 11,272 (11.1 ppg)
リバウンド 4,332 (4.3 rpg)
アシスト 2,406 (2.4 apg)
Stats  Basketball-Reference.com
Stats  NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten
代表歴
キャップ アメリカ合衆国
獲得メダル
アメリカ合衆国
オリンピック
2008 北京 チーム
アメリカ選手権
2007 ラスベガス

テイショーン・デュレル・プリンスTayshaun Durell Prince, 1980年2月28日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州コンプトン出身の元プロバスケットボール選手。NBAデトロイト・ピストンズなどで活躍した。身長206cm、体重98kg。ポジションはスモールフォワード

経歴

大学時代

ケンタッキー大学のバスケットボールチーム、ケンタッキー・ワイルドキャッツの主力として活躍。1試合平均13.1得点、5.6リバウンドを記録し、毎年NCAAトーナメントに出場。また、2000-2001シーズンのフリースロー成功率84.3%は、その年のSECリーダーであった。2000-2001シーズンにはSECプレイヤーを獲得。そしてその年と2001-2002シーズンに、AP通信が選ぶオールSECチームにも選ばれた。SECトーナメントでは1999年2001年に優勝し、2001年にはトーナメントMVPを受賞。

NBA

2002年のNBAドラフトにて1巡目全体23位でデトロイト・ピストンズから指名され入団。ルーキーシーズンは主にベンチからの出場であった。しかしその年のプレーオフ、1勝3敗で迎えたオーランド・マジック戦で先発起用され、トレイシー・マグレディとのマッチアップを任された。セカンドラウンドのフィラデルフィア・76ers戦の第2戦には、試合終了間際のターンアラウンドフックシュートを決めるなど、素晴らしいプレーを披露した。

2003-04シーズン、プリンスは先発に定着。スタッツも徐々に上昇。そしてチームはNBAファイナルに進出。相手は強敵ロサンゼルス・レイカーズであったが、プリンスはコービー・ブライアントをうまく封じこめ、2年目にしてNBA制覇を成し遂げた。

翌2004-05シーズンは82試合全てに出場。オールディフェンシブセカンドチームに選出され、MIPの候補にも挙げられた。チームは2年連続のファイナル進出を果たしたが、サンアントニオ・スパーズと対戦で3勝4敗で連覇を逃した。

2005年10月31日にピストンズとの5年総額4,800万ドルの延長契約を結んだ[2]

2011年にFAとなったが、ピストンズと4年間の契約を結んだ。

2013年、トロント・ラプターズメンフィス・グリズリーズの3チーム間のトレードで、グリズリーズに移籍した[3]

2015年1月12日、ニューオーリンズ・ペリカンズボストン・セルティックスによる3チーム間のトレードで、セルティックスに移籍した。1月19日、クリッパーズ戦に約19分出場した。その後、2月19日の複数チームによる大型トレードでデトロイト・ピストンズに復帰した。 2015年8月、ミネソタ・ティンバーウルブズとベテランミニマムで1年契約を結んだ[4]

2016-17シーズン無所属で終えたプリンスは、2017年8月15日、選手生活に区切りを付け、メンフィス・グリズリーズのアシスタントGMに就任した[5]

「ザ・ブロック」

2004年インディアナ・ペイサーズ戦とのカンファレンスファイナルの2試合目、試合終了間際にペイサーズのレジー・ミラースティールした。プリンスは追いかけたがミラーは追いつける様な距離ではないと判断し、そのままコート右側を全速力でドリブルしてレイアップを試みた。その瞬間、ゴールの反対側からプリンスが現れそのボールをブロックした。弾かれたボールはリチャード・ハミルトンによって拾い上げられ、事実上試合は終了した。その年ピストンズはNBAチャンピオンとなり、このブロックはESPNや他のスポーツ番組で何度も放送された。

プレースタイル

非常に長い腕(ウイングスパンは218cm以上)を有効に活かし、タフなディフェンスで相手のスコアラーを抑えるエースストッパー。長身に加え彼のウイングスパンの広さはオフェンス面でもミスマッチを引き起こし、さらに左利きであるため、相手ディフェンダーにとっては非常に守りづらい存在である。また外郭からのシュートも正確。スモールフォワードとシューティングガードはもちろん、ポイントガードとパワーフォワードもこなす非常に器用な選手で、デビュー以来、在籍しているピストンズでは6シーズン連続でカンファレンス決勝まで駒を進めており、若くして豊富な経験と勝負強さも備えている。

また特別にブロックの数が多い訳ではないが、2004年のプレーオフ、ペイサーズ戦の「ザ・ブロック」や2008年のプレイオフ準決勝オーランド・マジック戦の第5戦での残り19秒で87-84と非常に拮抗した場面であわよくばカウントを貰い追いつこうというヒド・ターコルーのダンクを完璧にブロックしてカンファレンスファイナル進出を決めたりと大事な試合の大事な場面で勝負を決めるブロックを良く決める。

個人成績

略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック   TO  平均ターンオーバー数  PPG  平均得点
 太字  キャリアハイ  *  リーグリーダー  †  優勝シーズン

NBA

レギュラーシーズン

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2002–03 DET 42 5 15.4 .449 .426 .647 1.1 .6 .2 .3 3.3
2003–04 82 80 32.9 .467 .363 .766 4.8 2.3 .8 .8 10.3
2004–05 82 82 37.1 .487 .341 .807 5.3 3.0 .7 .9 14.7
2005–06 82* 82* 35.3 .455 .350 .765 4.2 2.3 .8 .5 14.1
2006–07 82* 82* 36.6 .460 .386 .768 5.2 2.8 .6 .7 14.3
2007–08 82* 82* 32.9 .448 .363 .768 4.9 3.3 .5 .4 13.2
2008–09 82* 82* 37.3 .450 .397 .778 5.8 3.1 .5 .6 14.2
2009–10 49 49 34.0 .486 .370 .714 5.1 3.3 .7 .4 13.5
2010–11 78 78 32.8 .473 .347 .702 4.2 2.8 .4 .5 14.1
2011–12 63 63 33.1 .421 .356 .774 4.5 2.4 .4 .5 12.7
2012–13 45 45 32.4 .444 .434 .796 4.6 2.5 .5 .3 11.7
MEM 37 36 31.7 .429 .366 .595 4.2 2.3 .7 .3 8.8
2012-13計 82* 81 32.1 .438 .404 .738 4.4 2.4 .6 .3 10.4
2013–14 76 76 25.6 .407 .290 .567 3.1 1.6 .5 .3 6.0
2014–15 26 9 24.2 .410 .455 .833 3.2 1.4 .3 .2 7.3
BOS 9 0 22.0 .559 .625 .833 3.3 2.0 .6 .2 8.4
DET 23 7 24.8 .431 .423 .660 4.2 1.7 .7 .3 7.3
2014-15計 58 16 24.1 .440 .463 .754 3.6 1.6 .5 .3 7.5
2015–16 MIN 77 44 19.0 .445 .174 .684 1.9 1.0 .5 .2 2.9
通算 1,017 902 31.0 .455 .367 .756 4.3 2.4 .6 .5 11.1

プレーオフ

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2003 DET 15 3 25.5 .426 .292 .763 3.8 1.5 .5 .9 9.4
2004 23 23 34.6 .410 .265 .745 6.0 2.3 1.1 1.3 9.9
2005 25 25 40.9 .433 .367 .800 6.3 3.3 1.0 .4 13.4
2006 18 18 41.4 .459 .457 .829 5.7 3.0 .7 .8 16.4
2007 16 16 41.6 .415 .409 .759 6.4 3.8 .9 .3 14.1
2008 17 17 39.5 .481 .320 .794 5.5 3.2 .8 .5 13.8
2009 4 4 32.3 .259 .200 --- 3.5 1.3 .3 .0 3.8
2013 MEM 15 15 30.3 .355 .263 .609 3.8 1.9 .5 .3 7.0
2014 7 6 16.1 .385 .250 --- 1.4 .9 .1 .0 3.0
通算 140 127 35.6 .427 .343 .774 5.2 2.6 .8 .6 11.4

カレッジ

シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
1998–99 ケンタッキー 37 11 20.2 .414 .287 .656 3.8 1.2 .7 .6 5.8
1999–00 32 32 34.0 .423 .307 .705 6.0 1.8 .8 1.3 13.3
2000–01 34 34 32.9 .495 .358 .843 6.5 2.9 .7 1.1 16.9
2001–02 32 32 33.3 .467 .340 .703 6.3 1.6 1.1 1.3 17.5
通算 135 109 29.7 .457 .329 .743 5.6 1.9 .8 1.1 13.1

私生活

脚注

  1. ^ Top 15 Most Impressive Wingspans In NBA History”. thesportster.com (2014年11月5日). 2017年10月22日閲覧。
  2. ^ Tony Mejia (2006年2月15日). “Prince the Pistons' All-Star non-All-Star”. CBSスポーツ. 2013年2月4日閲覧。
  3. ^ Grizzlies acquire Tayshaun Prince, Austin Daye, Ed Davis and 2013 second round draft pick in three-team deal”. nba.com (2013年1月30日). 2013年2月4日閲覧。
  4. ^ Tayshaun Prince Agrees To One-Year Deal With Wolves”. RealGM.com (2015年8月13日). 2015年8月14日閲覧。
  5. ^ Tayshaun Prince expected to be named special assistant to Grizzlies general manager Chris Wallace

関連項目

外部リンク


テイショーン・プリンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 16:15 UTC 版)

ウィングスパン」の記事における「テイショーン・プリンス」の解説

NBAデトロイト・ピストンズなどに所属していたプロバスケットボール選手身長206センチメートルに対してウィングスパン230センチメートル以上(220センチメートル程度との情報もあるが、いずれにせよ非常に長い)。

※この「テイショーン・プリンス」の解説は、「ウィングスパン」の解説の一部です。
「テイショーン・プリンス」を含む「ウィングスパン」の記事については、「ウィングスパン」の概要を参照ください。

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