ツム1形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/12/02 09:41 UTC 版)
ツム1形は、国鉄が1950年(昭和25年)から1953年(昭和28年)にかけて、600両(ツム1 - ツム600)を製作した、日本初の15トン積み二軸通風車である。前級ツ2500形が有蓋兼用通風車であったのに対して、本形式は通風専用車で、同時期に製造されていた標準型有蓋車ワム23000形の通風車版といえるが、軸距は300mm、車体が350mm長くなっている。 車体は鋼製で、車体側板や妻板、側扉まで鋼板に穴を開けたスリット状の通風口が上下2段に設けられており、通風に配慮して床板にも通風口が設けられているとともに、屋根にはガーランド形通風器が6個設けられている。側扉は幅1,700mmの片引き戸である。荷室内には、折り畳み式の鋼製棚が1段設けられている。荷室内壁には木製の内張りがあり、妻板の櫛桁部には厚さ15mmのフェルトが張られている。 ツム1形の軸ばね支持装置は(一段)リンク式で、最高運転速度は65km/hであったが、1958年(昭和33年)から1959年(昭和34年)にかけて当時残存の全車(ツム194,ツム235を除く598両)が二段リンク式に改造されて最高運転速度75km/hとされ、ツム1000形(ツム1100 - ツム1697)に編入された。車軸は12t長軸である。
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