ダネットの検定の使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/03/02 04:35 UTC 版)
「ダネットの検定」の記事における「ダネットの検定の使用」の解説
多重比較問題に関する最初の研究はテューキーとシェッフェによって成された。彼らの手法は、全ての種類の対比較を考慮した一般的なものであった。テューキーの方法とシェッフェの方法は一式の標本平均の間でいくらでも比較をすることができる。一方、ダネットの方法は一つの群とその他の群の比較のみを行うことができる。これによって、対照群と処理群の対比較を行う際の多重比較問題の特別な場合に対処できる。一般に、対比較を行うとすると k ( k − 1 ) 2 {\displaystyle {\frac {k(k-1)}{2}}} 回(kは群の数)の比較を行うが、処理群と対照群を比較する場合は ( k − 1 ) {\displaystyle (k-1)} 回の比較のみで済む。もし処理群と対照群の場合により一般的なテューキーやシェッフェの方法を用いると、不必要に広い信頼区間が得られてしまう。ダネットの方法は処理群と対照群の比較の特別な構造を考慮し、より狭い信頼区間を与える。 医学的実験ではダネットの検定が非常によく使われる。例えば、3群の動物についての血球数測定を比較する時、1つは対照群、その他2つは2つの異なる薬剤を処理する場合が考えられる。ダネットの検定は農学者にもよく使用される。農学者はある化学物質を土壌に添加した時の作物の収量に与える影響を調べたいので、1つの区画を無処理(対照区画)とし土壌に化学物質を添加した区画(処理区画)と比較する。
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