タンクの形式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/21 09:37 UTC 版)
21世紀初頭現在、LNGを積載するタンクには大きく2つの方式がある。 球形タンク方式 タンクが船体から独立しており、それ自身で内部のLNGを閉じ込めるための強度を維持し、LNGの重量を受け止める方式。比較的薄いタンク構造材で強度を保つために球形となる。 熱変化による膨張と収縮が起きるため、船体への固定方法にも工夫が求められる。 球形であるため船倉の空間利用効率が悪く、もともと重量の割りに大きな体積を占めるLNGという貨物の特徴もあり、大きな球状タンクの上部が上甲板から大きく飛び出した位置での積載が求められてしまう。 極低温に曝されるLNGタンクを構成する部材は、極低温下でもタンク強度を保つために強靭でなければならないため、極低温にも耐える合金が使われる。 メンブレン方式 内部のLNGの重量をタンクだけでなく船体も使って受け止める方式。タンク外壁は船倉内壁と密着しており、薄いタンクは密閉と超低温を維持する機能だけを担い、重量の支持は船体が負担する。四角い船倉空間を無駄なく使えるために上甲板からの突出が少なく、タンクの重量も軽くできる。 球形タンク方式メンブレン方式密閉機能タンク タンク 耐圧機能タンク 船体 支持機能タンク 船体 断熱機能タンク タンク
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