タイワンアマガサ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/23 23:13 UTC 版)
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| タイワンアマガサ | |||||||||||||||||||||||||||
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       タイワンアマガサ Bungarus multicinctus
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| 保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||||||||
| VULNERABLE (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||||||||
| 分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||
| Bungarus multicinctus Blyth, 1861[1] | |||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||||||||
| タイワンアマガサ[2] | |||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | |||||||||||||||||||||||||||
| Many-banded krait[1] | 
タイワンアマガサ(Bungarus multicinctus)は、有鱗目コブラ科アマガサヘビ属に分類されるヘビ。別名アマガサヘビ[3]。特定動物。
分布
形態
全長1-1.5mで、最大1.85m。体色は黒く白い横帯が入る。
毒
本種は学名からα-ブンガロトキシン(α-Bungarotoxin)と名づけられた、ニコチン性アセチルコリン受容体と呼ばれるタンパク質に特異的に作用する強いペプチド毒を持っている。この受容体は運動神経や筋肉に普遍的に分布し、この毒を受けると全ての筋肉の動きを止められてしまい、多くの場合呼吸困難に陥り死に至る。毒のまわりは他の毒蛇に比べて速い上に、痛みが伴わないので手遅れになる事も多い。なお、人の致死量はわずか2-3mgで、針のようなものの先端に毒をつけて刺すだけで大人も死に至らしめる。
その特異性の高さから、神経科学研究の現場では頻用されている。
マウスに対するLD 50値は 皮下(SC):0.09 mg/kg~0.108 mg/kg 、静脈内(IV):0.113 mg/kg 、腹膜内(IP):0.08 mg/kgと、アマガサヘビ属の中で最も強く、 世界の毒ヘビの中でもトップクラスに強い毒を持つ[4]。未治療の場合の致死率は77〜100%に及ぶ[5] 。
生態
平地や低山地の草原、農耕地等の水辺に生息し人家の近くにも生息する。
食性は動物食で、特に魚類を好む[6]。他に小型哺乳類、ウナギ、同種のヘビを含む爬虫類、カエルを食べる。
繁殖形態は卵生で、1回に3-12個の卵を産む。
人間との関係
この蛇は一般的にあまり攻撃的な性格ではないが、人家付近にも生息するため、誤って踏んでしまったり暖を求めて寝床にもぐりこまれたりして噛まれてしまう事故が多い。
インドでは、近縁種のインドアマガサが四大毒蛇の一種として恐れられている。ちなみに、他の三種はインドコブラ、ラッセルクサリヘビ、ノコギリヘビである。
台湾でタイワンコブラ、ヒャッポダ、タケアオハブ、タイワンハブ、トウブラッセルクサリヘビ(Daboia siamensis)と共に「台湾六大毒蛇」と呼ばれる[7]。中国南部、台湾などでは食用として扱われる。
ベトナム戦争期には、現地の密林に乗り込んだ米軍兵士の間で「噛まれてから二歩で死ぬほどの猛毒がある」との俗説が広まり、「ツーステップ・スネーク(“two-step snake")」の異名で恐れられた。実際には猛毒ではあるものの「二歩」は誇張であり、症状発現には通常一定の時間を要する[8]。
出典
- ^ a b c Ji, X., Rao, D.-Q., Wang, Y., Ding, L., Qi, S. & Cai, B. 2024. Bungarus multicinctus. The IUCN Red List of Threatened Species 2024: e.T191957A199532037. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2024-1.RLTS.T191957A199532037.en. Accessed on 28 August 2025.
- ^ 中井穂瑞領『ヘビ大図鑑 ナミヘビ上科、他編 分類ほか改良品種と生態・飼育・繁殖を解説』誠文堂新光社、2021年、365頁。ISBN 978-4-416-52162-5。
- ^ 太田英利「アマガサヘビ」『小学館の図鑑NEO 両生類・はちゅう類』小学館、2004年、130頁。ISBN 4-09-217206-0。
- ^ “LD50 for various snakes.”. web.archive.org (2012年2月1日). 2024年11月28日閲覧。
- ^ White; Meier, Julian; Jurg (1995). Handbook of clinical toxicology of animal venoms and poisons. CRC Press. pp. 493–588. ISBN 978-0-84-934489-3
- ^ Greene, WH. (2000). Snakes: The Evolution of Mystery in Nature. University of California Press. pp. 221. ISBN 978-0-52-022487-2
- ^ 臺中榮民總醫院 (2011年7月20日). “(談臺灣的毒蛇咬傷的各種面貌與預防秘訣 ) 臺中榮總全球資訊網 Taichung Veterans General Hospital”. 臺中榮民總醫院 - 全球資訊網 (中文版). 2022年4月12日閲覧。
- ^ [https://archive.org/details/snakecharmerthe00jami/page/2/mode/2up The snake charmer : a life and death in pursuit of knowledge James, Jamie]. Hyperion. (2008). p. 3
参考文献
- 『爬虫類・両生類800図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、131頁。
関連項目
- タイワンアマガサのページへのリンク

 
                             
                    







