セカンドラベル
あるシャトーが、所有している畑からとれた葡萄のうち、ブレンドの際にシャトーものの厳しい選別に達しなかったワインを更に選別してつくるもの。シャトーが所有している畑の、主に樹齢の若い株の葡萄からつくられたワインが選ばれます。 セカンドラベルは決して「二流のワイン」という意味ではなく、栽培から醸造まですべてシャトーものと同じ手間ひまをかけてつくられたもので、セカンドラベルとしての厳しい基準も設けられており、そこに満たなかったものはもちろん排除されます。 シャトーもののワインよりも熟成が比較的早い傾向があり、シャトーものとは違った味わいが楽しめ、また価格的な面からもセカンドラベル愛好者が増えています。 例えば、「レ フィエフ ド ラグランジュ」は「シャトー ラグランジュ」のセカンドラベル、「カリュアド ド ラフィット・ロートシルト」は「シャトー ラフィット ロートシルト」のセカンドラベルです。 |
![]() 「シャトー ラグランジュ(左)と セカンドラベルのレ フィエフ ド ラグランジュ(右)」 |
セカンドラベル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/03 03:25 UTC 版)
セカンドラベルないしはセカンドワインとは、生産者にとっての最上級品であるファーストラベルないしはグラン・ヴァンの基準に適合しなかったブドウやワインを用い、名前とラベルを変えて売り出されたワインである[1][2]。フランスのボルドー地方においては一般的に作られており、その他の国や地域でも見られる[1]。樹齢が若いブドウや天候不順などの理由で選果されたブドウで作られたり、醸造・熟成時に選別されたワインを用いるほか、ファーストラベルとは畑の区画が異なる場合もある[1][2]。シャトーによってはさらに下のサードラベルのワインを生産・販売することもある[1][2]。
セカンドラベルのワインは、品質はファーストラベルよりも劣るものの[3]、価格が安いこと、長期の熟成期間を要しないこと、といったメリットがある[1][2]。
初めてセカンドラベルは、1930年にシャトー・ムートン・ロートシルトで造られたとされている[3]。
主なセカンドラベルワイン
1855年の格付けにおいて、メドック格付け1級とされているシャトーと、そのシャトーで造られるセカンドワイン・サードワインは以下のとおりである[2]。
ファーストラベル | セカンドラベル | サードラベル |
---|---|---|
シャトー・ラトゥール | レ・フォル・ド・ラトゥール | ポイヤック・ド・ラトゥール |
シャトー・オー・ブリオン | ル・クラレンス・ド・オーブリオン | クラレンドル・ルージュ |
シャトー・マルゴー | パヴィヨン・ルージュ・ドゥ・シャトーマルゴー | マルゴー・デュ・シャトー・マルゴー |
シャトー・ラフィット・ロートシルト | カリュアド・ド・ラフィット | |
シャトー・ムートン・ロートシルト | ル・プティ・ムートン・ド・ムートン・ロートシルト |
- ^ a b c d e “知っていると得する!ワインでよく聞くセカンドラベルとサードラベルってなに?”. ENOTECA Online. 2022年9月3日閲覧。
- ^ a b c d e “セカンドワイン(セカンドラベル)はお得なワイン!セカンドワインの魅力とは”. アカデミー・デュ・ヴァン. 2022年9月3日閲覧。
- ^ a b “セカンドワインとは ボルドーで生まれたブランディング戦略”. 葡萄畑ココス. 2022年9月3日閲覧。
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