スキロス島とは? わかりやすく解説

スキロス‐とう〔‐タウ〕【スキロス島】


スキロス島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/09 08:48 UTC 版)

スキロス島
Σκύρος
ホラ(スキロス)
スキロス島
スキロス島の位置
スキロス島
スキロス島 (エーゲ海)
地理
座標 北緯38度53分 東経24度31分 / 北緯38.883度 東経24.517度 / 38.883; 24.517 
諸島 スポラデス諸島
面積 209 km2
最高地 オリンボス山 (792 m)
行政
ギリシャ
地方 中央ギリシャ
エヴィア県
統計
人口 3,052人 (2021年現在)
人口密度 15 /km2

スキロス島(スキロスとう、ギリシア語: Σκύρος / Skyros)は、エーゲ海スポラデス諸島にあるギリシャ領の島。古典ギリシア語の発音に従えば「スキュロス島」(Skúros)と表記される。

地理

スポラデス諸島の東南端に位置する島。面積は209 km²でスポラデス諸島では最大。人口は約3,000人。

スキロス島の北側は森に覆われていて、そこには、この島の最高標高地点(792 m)であるオリンポス山(オリュンポス十二神の居所のオリンポス山とは同名の別の山)がある。一方、南側はKochila山がそびえていて、岩だらけである。島の中心地の名前も、島と同じスキロスである(地元ではChoraとも呼ばれる)。主要港は西海岸のリナリア。スキロス島には、ヴェネツィア人の占領期間(13世紀から15世紀)に建てられた(kastro)の他、東ローマ帝国の時代(952年[1])に建てられた聖ゲオルギウス修道院(Ai Giorgis Skirianos)、Tris Boukes港にあるイギリス詩人ルパート・ブルックの墓、Palamariには青銅器時代の考古学的遺跡、さらに海岸には多くの砂浜がある。スキロスポニー(スキリアンポニー)はこの島でしか飼育されていない。

歴史

紀元前2000年頃からしばらく、この島は「マグネシア人の島」として知られていた。マグネシア人以降、この島には、ペラスゴイ(en:Pelasgians)とドロピア人(it: Dolopia)、続いてスキロス人が住みついた。

ギリシア神話では、テーセウスがこのスキロス島で死んだとされている。紀元前475年、アテナイの将軍キモーンCimon)がドロピア人を破って、島全土を征服した。元々の住民たちは奴隷にされ、代わりにアテナイから来た入植者が島に住み着いた[2]。その時からデロス同盟の一部になり、後にはアテナイ帝国に組み込まれた。キモーンはテーセウスの遺骨を発見したと主張し、それをアテナイに返還した[3]

紀元前340年にはマケドニア人がスキロス島を接収し、その支配は、紀元前192年ローマ帝国軍とピリッポス5世がアテナイに返還するまで続いた。

行政区画

スキロス
Σκύρος
所在地
スキロス
座標 北緯38度53分 東経24度31分 / 北緯38.883度 東経24.517度 / 38.883; 24.517座標: 北緯38度53分 東経24度31分 / 北緯38.883度 東経24.517度 / 38.883; 24.517
域内の位置
行政
国: ギリシャ
地方: 中央ギリシャ
: エヴィア県
人口統計 (2021年)
ディモス
 - 人口: 3,052 人
 - 面積: 223 km2
 - 人口密度: 14 人/km2
その他
標準時: EET/EEST (UTC+2/3)

自治体(ディモス)

スキロス市Δήμος Σκύρου)は、中央ギリシャ地方エヴィア県に属する基礎自治体ディモス)である。スキロス島のほか、ヴァラクサ島 (Valaxa、スキロプラ島 (Skyropoula、サラキノ島 (Sarakinoなどの周辺小島嶼(いずれも無人島)も市域に含む。

[ ] 内は人口(2001年国勢調査)を示す。

  • Δ.δ. Σκύρου スキロス [ 2,602 ]
    • η Σκύρος スキロス [ 1,748 ]
    • ο Ασπούς [ 120 ]
    • η Ατσίτσα [ 15 ]
    • οι Αχερούνες [ 43 ]
    • το Αχίλλι [ 16 ]
    • η Βάλαξα (νησίδα) ヴァラクサ島 [ 0 ]
    • οι Έξω Ποδιές (νησίδα) [ 0 ]
    • η Καλαμίτσα [ 43 ]
    • το Καλικρί [ 12 ]
    • η Κυρά Παναγιά [ 0 ]
    • η Λιναριά [ 319 ]
    • το Λουτρό [ 88 ]
    • η Μελά [ 0 ]
    • τα Μέσα Πόδια (νησίδα) [ 0 ]
    • ο Μώλος [ 134 ]
    • το Νύφι [ 23 ]
    • ο Πεύκος [ 3 ]
    • η Ρήνεια (Ερηνιά) (νησίδα) リニア島(エリニア島) [ 0 ]
    • το Σαρακηνό (νησίδα) サラキノ島 [ 0 ]
    • η Σκυροπούλα (νησίδα) スキロプラ島 [ 0 ]
    • το Τραχύ [ 38 ]

交通

空港

港湾

スキロス島へのアクセスには、エヴィア島キミからのフェリーがある。

脚注

  1. ^ EVOIA ISLAND[リンク切れ]
  2. ^ トゥキディデス i. 98
  3. ^ プルタルコス『英雄伝』「テーセウス伝」36。Theseus by Plutarch(英語訳)

外部リンク




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