スカンジナビアンスペイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/09 04:59 UTC 版)
「スペイキャスト」の記事における「スカンジナビアンスペイ」の解説
スウェーデンなどの北欧地域では、スペイキャストから独自の進化を遂げたこのスタイルのフライキャスティングが盛んだ。<アンダーハンドキャスト>とも呼ばれるこの方法は、ロッドを振る際にアンダーハンド=下手(2ハンドロッドではグリップエンド側、シングルハンドではラインハンド側)をメインに力を加える事で、非常にコンパクトな動きで力強いタイトループを生み出す事が特徴である。さらにアンカーも長く取ったリーダー+ティペット部のみの使用を基本とするため水面を荒らす事がなく、魚を驚かさずに釣りをする事が可能である。対象魚はスコットランドと同じくアトランティックサーモンの他、ブラウントラウトの降海型(スモルト)であるシートラウトなども好まれる。使用するラインのタイプは長いフロントテーパーを持つリア重心のシューティングヘッドが主体となる。このスタイルのキャストを行う上では、<シューティングヘッド>、<ランニングライン>、<リーダー+フライ>の3者のパワーバランスが練習よりも何よりも重要だと、日本におけるアンダーハンドキャストの第一人者・近藤(2009)は語る。推進力となるヘッドが<軽くて繊細>なら、抵抗となるランニングは<より細く抵抗の少ない物>にしたり、ヘッドが<水面での抵抗が大きい高シンクレート>の物なら、抵抗となるリーダーは<より短く抵抗の少ない物>にしたりといった具合である。さらに近藤は、アンダーハンドキャストはロッドのローディングがDループの上半分の重量でほとんどまかなわれているため、「アンダーハンドでロッドを曲げてシュートする原理は、きわめてオーバーヘッド的」と述べており、このあたりもこのスタイルの大きな特徴と言える。
※この「スカンジナビアンスペイ」の解説は、「スペイキャスト」の解説の一部です。
「スカンジナビアンスペイ」を含む「スペイキャスト」の記事については、「スペイキャスト」の概要を参照ください。
- スカンジナビアンスペイのページへのリンク