シーン・シークエンス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 03:02 UTC 版)
リンダ・シーガーによれば、シーン・シークエンス (scene sequence) とは、アクションとリアクションの連なりによって作られる劇中の小さなストーリーである。この短いストーリーラインにも、「第1幕」「第2幕」および「第3幕」がある。シーン・シークエンスの作り出す勢いは強いものである。シーン・シークエンスは通常、3分から7分ほどであるが、10分を超えることもある [例: 『刑事ジョン・ブック 目撃者』 ('85) の第三幕]。多くの場合、シーン・シークエンスは、ストーリーの中で最も印象に残るパートとなる。シーン・シークエンスは、ミッドポイントの直後に配置されるケースが比較的多い。一方で、それには第二幕の進行を停滞させるリスクもある。また、第一幕に配置されたシーン・シークエンスは、セットアップで観客の注意を引いたり (例: 007シリーズ)、ターニングポイントまでの勢いを強めたりする。 シーン・シークエンスの例としては、『スター・ウォーズ』('77) の最後のバトルが挙げられる。また、映画監督のスティーヴン・スピルバーグはシーン・シークエンスを多用している。『ジョーズ』('75) では、サメ退治に至るまで、「銛(もり)を打ちこむ作戦」「海中で毒針を撃つ作戦」「酸素ボンベに引火させる作戦」の複数のシーン・シークエンスがあり、ストーリーの勢いを加速させている。
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