システムのアップデート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/23 18:14 UTC 版)
「emerge」の記事における「システムのアップデート」の解説
システムをアップデートする場合はまず、インターネット上のパッケージリポジトリに問い合わせる。その場合、 emerge --sync を実行して、パッケージリポジトリから ebuild のダウンロードを行う。しかし、このコマンドはシステムにある ebuild との差分を確認してダウンロードを行うため、システムを長い間更新していない場合は時間がかかる。その場合、 emerge-webrsync コマンドを実行して、最新のスナップショット全体をダウンロードする。その次に、システム全体をアップグレードする場合、 emerge -uD --with-bdeps=y @world を実行して、ソースのダウンロード、コンパイル、そしてインストールを自動で行う。 "-uD --with-bdeps" はオプションで、操作の内容であり、"@world" はユーザーが明示的に指定した "/var/lib/portage/world" に書かれているパッケージを示し、実行対象である。"@world" の内容は、そのファイルを編集することで変更することができる。"-u" はアップデートを行うオプションであり、単独で使用すると "@world" の依存関係のみを考慮してアップデート、"-d" は "@world" 内に記述されていない依存関係でインストールされたパッケージの依存関係も考慮してアップデートするオプションである。 "--with-bdeps=y" は、”ビルド時依存”と呼ばれ、パッケージのコンパイルやビルド時に必要だが、パッケージのインストール後には不要になるパッケージを更新するためのオプションである。 ちなみに、"u" は "--update"、"-D" は "--deep"と省略せずに、置き換えて記述できるオプションである。省略せずに記述する場合、 emerge --update --deep --with-bdeps=y @world となる。上記のコマンドと実行内容は同じである。 emergeコマンドは、"-p" (--pretend) オプションで実行する操作を表示、"-a" (--ask) オプションで実行する操作を表示した後、実行をするかどうか選択できる。
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