サッカーイギリス領ヴァージン諸島代表とは? わかりやすく解説

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サッカーイギリス領ヴァージン諸島代表

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/14 13:53 UTC 版)

サッカーイギリス領ヴァージン諸島代表
国または地域 イギリス領ヴァージン諸島
協会 イギリス領ヴァージン諸島サッカー協会
FIFAコード VGB
監督 Chris Kiwomya英語版
最多出場選手 Troy Caesar英語版(28試合)
最多得点選手 エイボンデール・ウィリアムズ英語版(5得点)
ホームカラー
アウェイカラー
初の国際試合
 アンギラ 0 – 1 イギリス領ヴァージン諸島 
(バレー, 1985年10月)
最大差勝利試合
 イギリス領ヴァージン諸島 6 – 0 アンギラ 
(マリゴ, 1990年3月28日)
最大差敗戦試合
 ドミニカ共和国 17 – 0 イギリス領ヴァージン諸島 
(サン・クリストバル, 2010年10月14日)
FIFAワールドカップ
出場回数 0回
CONCACAFゴールドカップ
出場回数 0回
カリビアンカップ
出場回数 0回

サッカーイギリス領ヴァージン諸島代表 (サッカーイギリスりょうヴァージンしょとうだいひょう、英語: British Virgin Islands national football team) は、イギリス領ヴァージン諸島サッカー協会(BVIFA)により編成されるイギリス領ヴァージン諸島サッカーのナショナルチームである。ホームスタジアムはロードタウンにあるA.O.シャーリー・リクリエーション・グラウンド英語版

歴史

代表チームが結成される前は、イギリス領ヴァージン諸島のサッカーの試合は王立海軍の組員と外国からの移住者の間で行われていた。1968年にナショナルチームが王立工兵連隊英語版のチームを母体に結成され、1974年にイギリス領ヴァージン諸島サッカー協会が設立された。[1]

ワールドカップ予選

イギリス領ヴァージン諸島は1995年にCFU(カリブ海サッカー連合)、1996年にConcacafFIFAに加盟した。[2]ワールドカップの予選には、2002年の日韓W杯で初めて出場した。

ワールドカップの北中米カリブ海予選は、一部のシード権を得たチームが予選の一部を免除されて上位のラウンドから出場し、残りのチームが下位のラウンドから参加して本大会出場を争う形式であったが、イギリス領ヴァージン諸島は1次予選からの参加であった。1次予選は2試合制のホーム・アンド・アウェー方式により勝利したチームが次のラウンドに進める方式であった[注釈 1]が、イギリス領ヴァージン諸島は2002年大会ではバミューダ諸島に1-5、0-9(2試合合計1-14)、2006年大会ではセントルシアに0-1、0-9(2試合合計0-10)の大差で敗退した。

2010年大会では、イギリス領ヴァージン諸島は1次予選でバハマとの対戦が組まれ、これを制した場合は次の2次予選でシード国のジャマイカと対戦することになっていた。しかし、イギリス領ヴァージン諸島のスタジアムがFIFAの規定に適合しなかったことから、相手国であるバハマの首都・ナッソーで2試合を行うことになり、日程の便宜を図るために第1戦をバハマのホーム、第2戦をイギリス領ヴァージン諸島のホームとして開催されることになった。[3]第1戦を1-1で引き分けてワールドカップ予選初の勝ち点を記録したイギリス領ヴァージン諸島は、続く第2戦では後半12分まで0-2と2点をリードされる展開となったが、その後追い付いて2-2の引き分けで終えた。[3]2戦2引き分け、2試合合計3-3の結果となったが、日程の都合上第1戦がバハマのホーム、第2戦がイギリス領ヴァージン諸島のホームと決まっていたことから、アウェーゴールの差[注釈 2]によりバハマの勝ち上がりとなり、1次予選突破を逃した。2引き分けながら1次予選で敗退したことにより、イギリス領ヴァージン諸島はこの大会で予選と本大会を通した全ての試合を無敗で終えた唯一のチームとなった。[注釈 3]

2014年大会では予備予選アメリカ領ヴァージン諸島に0-2、1-2(2試合合計1-4)、2018年大会では1次予選ドミニカ国に2-3、0-0(2試合合計2-3)[注釈 4]と失点を少なく抑えたが敗退となり、次のラウンドへの進出を逃した。

2022年大会では1次予選の方式が従来より大きく変わっており、FIFAランキング下位の30か国を5か国ずつ6つのグループに分けて1巡の総当たりを行い、各グループの上位1か国が2次予選に進出する方式が採られた。イギリス領ヴァージン諸島はキュラソーグアテマラセントビンセント・グレナディーンキューバと共にグループCに組み込まれたが、4戦全敗(得点0・失点19)で1次予選敗退となった。

2026年大会では1次予選の形式が従来の2試合制のホーム・アンド・アウェー方式に戻されたが、イギリス領ヴァージン諸島はアメリカ領ヴァージン諸島との対戦が組まれた。敵地で行われた第1戦を1-1と引き分けた後、地元ロードタウンで行われた第2戦は0-0の引き分けで90分を終了した。この時点で2試合合計1-1の同点であったが、この大会ではホーム・アンド・アウェーで2チームが対戦する場合においてアウェーゴールルールが採用されない[4]ため、延長戦に突入した。この試合では延長でも決着がつかずPK戦に突入したが、これを4-2で制して2次予選への進出を決めた。イギリス領ヴァージン諸島がワールドカップの北中米カリブ海予選で2次予選に進出するのは、史上初の出来事であった。[5]2次予選では、ジャマイカグアテマラドミニカ共和国ドミニカ国と同じグループEに組み込まれた。

CONCACAFゴールドカップ予選

北中米カリブ海の大陸選手権大会であるCONCACAFゴールドカップにおいて、カリブ海のチームは2017年までカリビアンカップがゴールドカップの予選を兼ねていた。イギリス領ヴァージン諸島は1989年大会から2017年大会まで、棄権した1995年大会と2007年大会、不参加の1996年大会を除く全ての大会の予選に参加していたが、予選を突破したことはなく、ゴールドカップ本大会に進むことはなかった。2017年にカリビアンカップが終了した後は、ネーションズリーグが予選を兼ねるようになったが、ゴールドカップ本大会に出場できる成績を残したことはなく、やはり本大会出場は果たせていない。

FIFAワールドカップの成績

開催国 / 年 成績 開催国 / 年 成績
1930 不参加 1970 不参加
1934 1974
1938 1978
1950 1982
1954 1986
1958 1990
1962 1994
1966 1998
FIFAワールドカップ FIFAワールドカップ・予選
開催国 / 年 結果
2002 予選敗退 2 0 0 2 1 14
2006 2 0 0 2 0 10
2010 2 0 2 0 3 3
2014 2 0 0 2 1 4
2018 2 0 1 1 2 3
2022 4 0 0 4 0 19
2026

CONCACAFゴールドカップの成績

開催年 結果 試合 勝利 引分 敗戦 得点 失点
1991 予選敗退
1993
1996 棄権
1998 予選敗退
2000
2002
2003
2005
2007 棄権
2009 予選敗退
2011
2013
2015
2017
2019
2021
2023
合計 出場0回

カリビアンカップの成績

カリビアンカップ カリビアンカップ・予選
開催年 結果
1989 予選敗退 4 1 0 3 5 9
1990 2 1 0 1 6 3
1991 2 0 1 1 1 2
1992 2 0 0 2 0 6
1993 2 0 0 2 1 8
1994 3 0 0 3 0 20
1995 棄権 (棄権)
1996 不参加 (不参加)
1997 予選敗退 3 1 0 2 7 10
1998 3 0 0 3 1 11
1999 5 3 1 1 11 7
2001 3 0 1 2 2 14
2005 3 1 1 3 3 8
2007 棄権 3[注釈 5] 0 0 3 0 9
2008 予選敗退 2 0 0 2 1 6
2010 2 0 0 2 0 27
2012 3 0 0 3 0 27
2014 3 0 0 3 0 15
2017 2 0 0 2 0 10
合計 0/19

歴代監督

  • ギャリー・ジョン・ホワイト 1999-2000
  • Gregory Grant 2000
  • William H. Moravek 2000–01
  • Patrick Mitchell 2002
  • Michael Tulloch 2004
  • Ben Davies 2004
  • Patrick Mitchell 2008
  • エイボンデール・ウィリアムズ 2008-2018
  • John Reilly 2018–2020
  • Dan Neville 2021
  • Chris Kiwomya 2021–

トッテナムチェルシーポルトなどの監督を歴任したアンドレ・ビラス・ボアスは、2000年から2001年にかけてテクニカルディレクターとして指揮を取っていた時期がある。

歴代選手

GK

  • サイモン・クロス
  • アキーム・パディ

DF

  • トゥホイ・モートン
  • モンチル・ヨルダノフ
  • オマリ・シモンズ
  • トロイ・カエサル
  • イキジャ・ウィリアムス
  • ミゲル・マーシャル

MF

  • ジョハリ・レイシー
  • レヴォン・ウィリアムス
  • ジャスティン・スミス
  • ラッシュ・ブロードリック
  • クリスティアン・ハビエル
  • タイ・トーマス

FW

  • ルカ・チャルウェル
  • ジェイドン・アブラームス
  • ジョエル・マーズ
  • アザルニ・コールウッド
  • ジャードン・クアシ
  • タイラー・フォーブス

注釈

  1. ^ 2002年大会では、1次予選が中米とカリブ海に分かれて開催されたが、イギリス領ヴァージン諸島の所属するカリブ海地区では、参加する24か国を8か国ずつ3つのグループに分けてノックアウト式トーナメントを行い、残った1か国が2次予選に進出する方式が採用されていた。2006年大会以降は、2022年大会を除いてFIFAランキングの低い一部の国が2か国ずつのグループに分かれ、勝利した国が次のラウンドに進出する方式が使われている。
  2. ^ イギリス領ヴァージン諸島 1-2 バハマ
  3. ^ 2010年のワールドカップ本大会で無敗で終えたチームにはニュージーランドがいるが、ニュージーランドはネイションズカップを兼ねたオセアニア2次予選でフィジーに敗れた試合があるため、予選を含めた全試合を無敗ではなかった。またこの大会で優勝したスペイン欧州予選は無敗で抜けたが、本大会のグループリーグでスイスに敗れている。
  4. ^ この大会ではイギリス領ヴァージン諸島のホームゲームも相手のドミニカ国の会場で実施されたが、第1戦がイギリス領ヴァージン諸島のホーム、第2戦がドミニカ国のホームとされた。また第2戦では2010年大会でのバハマ戦以来2大会ぶりに予選で勝ち点を得た。
  5. ^ 予選の組み合わせが決定した後に棄権したため、全ての試合が0-3の敗戦扱いとされた。

脚注

  1. ^ About Us 2013年5月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  2. ^ About Us 2013年5月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。
  3. ^ a b http://www.soccertalk.jp/content/2008/04/no693.html No.693 英領バージン諸島の不運 - サッカーの話をしよう 大住良之オフィシャルアーカイブサイト
  4. ^ 大会規定11.9節による。REGULATIONS FIFA World Cup 2026™ Preliminary Competition”. FIFA. 2023年10月8日閲覧。
  5. ^ イギリス領ヴァージン諸島とアンギラが初のワールドカップ二次予選進出”. FIFA. 2024年7月14日閲覧。

外部リンク




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