サイケデリック・アート (テレビ東京)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/05/17 09:30 UTC 版)
サイケデリック・アートとは、テレビ東京が1981年10月1日から1998年にかけてオープニング・クロージング時に使用したジャンクション映像である。
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概要
東京12チャンネルが社名・局名をテレビ東京に変更するにあたって製作された、幾何学模様風のデジタルアニメーションである。BGMはテクノポップ調である。いくつかのバージョンが存在するものの、デジタルアニメーション本編には手をつけず、すべてアナログベースの編集によるバージョンチェンジとなっている。
初代バージョン
1981年10月1日より「楽しさ12ヶ月バージョン」に変わって使用が開始された。社名変更に当たってテレビ東京のCIカラーが緑に変更されたことから、「緑さわやか 12 テレビ東京」のコピー・チャンネルロゴ・社名ロゴを写した静止画から開始される。その後、コールサイン「JOTX-TV」を使用した緑の階層ストライプが右手からスライドイン、そのストライプが白い背景に浮かぶ箱になり、その箱がパタパタと動く様子から本編に入る。本編終了時は同様に箱アニメから階層ストライプとなり、最後に開始時と同様の構図で「楽しさ12か月 12 テレビ東京」の静止画が表示される。
この初期バージョンでは現在の「球体」バージョンと同様、音声によるアナウンスは一切なく、画像のみによる告知となっている。
オープニング・クロージングとも共用で、差異はない。
2代目バージョン
1985年12月12日より使用開始。現在の虎ノ門社屋移転およびテレビ東京のCIカラーが赤に戻され、コピーも東京12チャンネル時代の「楽しさ12ヶ月」に戻されたことから変更。
開始はテレビ東京社屋正面煽りの実写映像から。右下にテレビ東京の社名ロゴとJOTX-TVのコールサインが表示される。その後実写映像を緑背景にフェードアウトし、緑背景が白い背景に浮かぶ箱となり、本編に入る。終了時は同様に実写映像となる。
導入・終了時の実写映像はオープニング時は日中のテレビ東京社屋本館上層部をアップした映像が使用され、クロージング時は夜間テレビ東京社屋全景を捉えた映像が使用される。
このバージョンより女性アナウンサーによる音声アナウンスが入れられた。開始時に「JOTX-TV、こちらはテレビ東京です」とコールサインと局名を告知、本編アニメ中に映像周波数、音声周波数、映像出力、音声出力のアナウンスがテロップと共に挿入され(BGMはその間やや音量を下げる)、終了時は「今日も1日テレビ東京でお楽しみください」(オープニング時)、「今日の放送は終了致しました。おやすみなさい」(クロージング時)のメッセージが添えられる。ただし90年代半ば、終夜放送に近い放送終了が常態化したことから、クロージングの「おやすみなさい」の部分がフェードアウトされるようになった。
クロージングの終了のときは当初は「おやすみなさい。」とフェード式で表示していたがフェード式が廃止となったため真上の「おやすみなさい。」の表示が、真下の「おやすみなさい」の表示に変更されたが、小文字の“k”に訂正したバージョンに変更に伴い、真下の「おやすみなさい」の表示を廃止。代わりに開始の時に表示されていた右下のテレビ東京の社名ロゴとJOTX-TVのコールサインの表示に変更された。
当初は映像出力、音声出力の補助単位キロが大文字の“K”になっていた。これはのちに小文字の“k”に訂正したバージョンに変更されるが、文字の表示される部分に紺色ののベタ枠を表示してその上にテロップを表示する手法が取られた。
本バージョンの放送中、『新世紀エヴァンゲリオン』や『ポケットモンスター』といったテレビ東京製作のアニメや他の在京キー局が所有権を手放した人気アニメ番組(『タイムボカンシリーズ』など)を夏休み期間などの早朝に再放送していたため、当時のアニメ視聴者層がテレビ東京のジャンクションを目にする機会が増えた。
使用終了に際して
本映像はテレビ東京の2代目ロゴマーク採用に伴い1998年9月をもって使用終了となったが、この背景には前年12月にキー局として起したポケモンショックが存在する。直接本映像が差し替え対象となったとする説は俗説に過ぎないものの、CI変更そのものがポケモンショックによるテレビ東京のイメージ低下からの回復を図ったものであった。またテレビ東京が光過敏性発作に対して非常に敏感になっていた時期でもあった。
関連項目
- 局名告知#在京キー局
- 新潟総合テレビ(OP・EDに「サイケアニメ」を使用していた)
- ひこにゃん(2006年4月13日に誕生した彦根城のマスコットキャラクター)
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