グレートヘッド式シールド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/05 16:46 UTC 版)
「ジェームズ・グレートヘッド」の記事における「グレートヘッド式シールド」の解説
グレートヘッドのシールドは、マーク・イザムバード・ブルネルのもともとの考えから派生し、ロバート・ヴォーゲルによれば明らかにバーロウが取得した1864年と1868年の特許の影響を受けている。しかし、ブルネルのシールドとははっきり区別できるかなりの設計変更が行われており、グレートヘッドの設計に対しても特許を取得できるようになった。ブルネルのシールドは長方形であり、12個に分割されていてそれぞれが独立して動くことができた。バーロウ=グレートヘッド式のシールドでは全体は円形になっており、「ブルネルのシールドでの部品の数を減らして1個の固定された構造にまとめるという大きな進歩があり、シールドを用いたトンネル掘削という考え自体に対する進歩でもあった」。ただし、この時点でも先端での掘削は人力のままであった。またグレートヘッドの、地盤の軟らかい場所でトンネルを掘るためのシールドでは、安全性を高めるためにトンネル内の気圧を高める圧気工法が組み合わせられていた。彼の2番目のシールドでは、先端部で掘削した土砂を泥水にする水圧式の技術が用いられており、後にこの泥水を固化して次の発明、注入機につながることになる。ブルネルはシールドの考えを発明したが、バーロウはシールドを一体のものとする特許を取得し、グレートヘッドが円形のシールドの原型を設計して、これ以降の多くのトンネル工事で使われるようになった。この過程で他の技術者もシールドの設計を進歩させ改良している。
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