グルクロン酸抱合
【概要】 肝細胞における化学物質(薬物)処理の一つのやりかた。肝細胞中の滑面小細体にあるグルクロニルトランスフェラーゼという酵素によって、グルクロン酸がくっつき水溶性の物質に変わる。このような抱合型の物質は微小胆管に移動され、胆汁中に捨てられる。このグルクロニルトランスフェラーゼという酵素は、フェニトインなどの薬物で生産量が増えることがある(=酵素誘導という)。
【詳しく】 例えばビリルビンはヘム蛋白が処理されてできる物質である。体内で産生されたビリルビンは非抱合型ビリルビンとして肝臓に運ばれた後、uridine diphosphate glucuronyl transferase(UDPGT)の作用により抱合型ビリルビンに変化する。この非抱合型ビリルビンが間接ビリルビンである。したがって間接ビリルビンの増加は、①UDPGTの先天的な欠乏、②体内でのビリルビン生成過剰=溶血、③肝臓での抱合異常=酵素の阻害により出現する。インジナビルやアタザナビルなどのプロテアーゼ阻害剤は③を起こす。
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