クリベッジ (トランプ)
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クリベッジ(Cribbage)はトランプゲームの1つ。
遊び方・ルール
通常は2人で遊ぶ。3人や4人で遊ぶルールもある。
トランプはジョーカーを除いた52枚を使用する。カードのスート間に強弱はない。Aは常に1と扱われ、Kより高位になることはない。数字の合計などを求めるときは、Aは1、2-9はその数、10と絵札は10として扱う。
このゲームの最終目的は「合計で121点以上の得点を得る」である。ゲームは以下の手順で行われるが、誰かが121点以上の得点を得た時点で終了となりゲームは打ち切られる。
- お互いに札を引き、大きな数を引いた方が親になる。
- 親がカードをお互いに6枚ずつ配る。親は1回戦ごとに交代していく。
- 親も子も手札から2枚カードを捨てる。捨てられたカードはクリブと呼ばれ、親のものとなる。クリブはプレイには直接使われることはない。残りは山札とする。
- 親は一番上のカードをめくる。めくられたカードはスターターと呼ばれ、プレイ終了後の手役計算時に使われる。スターターでJが出た場合、親に即座に2点が入る。
- 親の左隣のプレイヤーから順に手札を自分の前に出す。このとき、出されたカードの合計を宣言する。この合計が31を超えるようなカードは出すことができない。また、出したカードで役(後述)ができる場合獲得点数も宣言する。
- 例:最初のプレイヤーが5を出したとき「5」と宣言する。次のプレイヤーが6を出したときは「11」と宣言する。
- どの手札を出しても31を超える場合、「ゴー」と宣言する。「ゴー」を宣言された場合、残ったプレイヤーは自分が出せなくなるまでカードを出す。
- 合計が31になった場合、最後にカードを出したプレイヤーは2点を得る。31に達する前に誰もカードを出せなくなった場合、最後にカードを出したプレイヤーが1点を得る。誰かに手札が残っている場合、合計を0に戻し5.-7.を繰り返す。
- 全員の手札がなくなったら、手札の役(後述)を集計する。その後クリブを公開し、その点数を計算する。クリブの点数は親が得る。
- 親を交代し、2.から繰り返す。
カードを場に出したときの役
以下はカードを出したときに得られる役である。
- 15
- 場のカードの合計が15になったとき、カードを出したプレイヤーは2点を得る。
- ラン
- 場のカードで3枚以上の連続する組ができたとき、その枚数に等しい点数を得る。このときスートは問わない。
- ペア
- 直前に出たカードと同じ数字のカードを出したとき、そのプレイヤーは2点を得る。
- ペアの直後に更に同じカードを出した場合、6点を得る。これを「ペア・ロイヤル」と呼ぶ。
- ペア・ロイヤルの直後に更に同じカードを出した場合、12点を得る。これを「ダブル・ペア・ロイヤル」と呼ぶ。
手札の役
以下は手札の組み合わせによって得られる役である。一部の役を除き、スターターを手札に含める。同じ役が複数の組み合わせで成立する場合、全ての組み合わせに対して得点を得ることができる。
- 15
- 合計が15になる組がある場合、1組につき2点を得る。
- ラン
- 3枚以上の連続する数字の組がある場合、組の枚数分の点数を得る。スートは問わない。
- のような場合、 と の2組があるとみなす。 の場合は と の2組とはみなさない。
- ペア
- 同じ数のカードが2枚あるとき2点を得る。3枚の時には6点、4枚の時には12点を得る。
- フラッシュ
- スターターを除く4枚のカードが同じスートだった場合4点を得る。スターターも同じスートだった場合更に1点を得る。クリブにおいては、スターターを含めた5枚が同じスートのときのみ得点となる。
- ヒズ・ノブ
- スターターと同じスートのJを持っている場合、1点を得る。
歴史
ジョン・オーブリーによれば、17世紀初頭にイギリスの詩人ジョン・サックリング(en)によって "noddy" というゲームを基に考えられた。"noddy" は既に忘れられているが、クリベッジは英語圏における一般的なゲームとして生き残っている[1]。
クリベッジはアメリカの潜水艦において、「公式な」娯楽として特別な位置を占めている。アメリカの太平洋艦隊で最も古い現役の潜水艦の司令官室には、第二次世界大戦時の司令官であるリチャード・オカーンも使用していたクリベッジボードが置かれている。このボードは、最も古い潜水艦が退役するときに次に古い現役の潜水艦(即ち新たに最古参となる潜水艦)に引き継がれる[2]。
クリベッジボード
クリベッジは点数の変動が激しいため、点数を記録するための専用のボードが存在している。
このボードには 120 の穴が開いており、対応する場所にペグを立てることによって点数を表す。
一部のボードには点数とは別に勝ったゲーム数を記録する場所があるものもある。
参考文献
- ^ Aubrey, John (1898). Andrew Clark. ed. Brief Lives chiefly of Contemporaries set down John Aubrey between the Years 1669 and 1696, Volume II. Clarendon Press. p. 245.
- ^ “USS Los Angeles Embarks With a Piece of Submarine History”. US Navy. (2007年5月16日) 2013年2月10日閲覧。
外部リンク
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