クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」における作業例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/29 08:39 UTC 版)
「ピンポン録音」の記事における「クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」における作業例」の解説
当時のマルチトラック・レコーダーは2インチ・アナログ・テープで24トラックまで録音可能な機種が主流だったが、この楽曲のように1曲の中で様々な場面展開があり、その都度バッキング・ボーカルの数は尋常でないほどのオーバー・ダビング数となってきて、ベーシック・トラックであるピアノに2トラック、ベースに3トラック、ドラムスにはバスドラム、スネア、タム及びオーバーヘッド、ルームマイクの4トラック、ギター及びメイン・ボーカルなど、曲を通して記録されているトラック数が12ほどあり、それらは他の音と混ぜずに最終ミキシング段階まで単独トラックとして維持確保する必要性があった。そこで残った12トラック及びベーシック・トラックで演奏記録されていない部分の空きスペースや空きトラックを活用して、イントロや中間部分の多重バッキング・ボーカルやコーラス・セクションを24トラック内に収めてレコーディングしなければならない制約があった。数トラックに録音されたそれらのトラックから、ほぼ最終ミキシング時と同様の処理やバランス感覚でピンポンさせる先へまとめたいトラックからのミキシング作業を行い、任意の空きトラック先に数トラック分からの音声信号としてまとめた。その作業を数回繰り返して24トラック・レコーダーの許容範囲を超えたトラック数と同等のオーバー・ダビング数を収録し、構築された物となっている。
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