ギリシャ神話と星座と弓矢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 05:19 UTC 版)
上記の項目「神々と弓矢」以外の神ではないギリシャ神話における、弓矢と星座の両方に関係するものを記述する。 星座の射手座(いてざ)は、弓矢を持ったケンタウロス(またはケンタウロス族の一人ケイロンのこと)で、ヘラクレスの矢によって死んだケイロンを、神々が惜しみ天に象ったといわれる。ケンタウロス族は粗暴で知恵がなく弓矢の技術は持たないが、ケイロンだけはアポロンから冷静さと知恵を、アルテミスから弓矢を学んだといわれ、その素養から神々に愛された。また射手座はサジタリウスと言い、ケイロンの番える(つがえる)矢を「サジタリウスの矢」と呼び様々なものの名称に使われている。 オリオン座は、アルテミスがアポロンの策略によって騙され、自らの恋人のオリオンを弓矢で射抜いたため、オリオンは死に至り神々によって天空に星座として象られたものである。 海蛇座(うみへびざ)は「火矢」を用いたヘラクレスに倒されたヒュドラを象った星座である。 ヘラクレスが用いた弓矢を「ヘラクレスの矢」というが、これはアポロンからヘラクレスが授かった矢に、自身が倒したヒュドラ(ヒドラ)の毒を塗ったものである。そしてこの弓矢がケンタウロス族とヘラクレスの戦いに巻き込まれたケイロン(ケイローン)を死に追いやった原因でもある。後にこのヘラクレスの矢は、ピロクテーテースの手に渡り、トロイア戦争の終結に一役買うことになる。このことから「矢」を象った(かたどった)星座の矢座(やざ)もあるが、これはヘラクレス座のヘラクレスが放ったヘラクレスの矢とする説もある。
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