キングストン_(駆逐艦)とは? わかりやすく解説

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キングストン (駆逐艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/22 15:00 UTC 版)

艦歴
発注
起工 1937年10月6日
進水 1939年1月9日
就役 1939年9月14日
退役
その後 1942年4月11日に大破
除籍
性能諸元
排水量 1,690トン
全長 357 ft (109 m)
全幅
吃水
機関 ギアード・タービン、2軸推進、40,000HP
最大速 36ノット
乗員 183名
兵装

キングストン (HMS Kingston, F64) はイギリス海軍駆逐艦K級

艦歴

1937年10月6日起工[1]。1939年1月9日進水[1]。1939年9月14日就役[1]

1940年5月、「キングストン」は駆逐艦「カルトゥーム」、「カンダハー」、「キンバリー」と共に紅海に配備されることになり、5月24日にアレクサンドリアを離れて5月28日にアデンに着いた[2]

6月21日、「キングストン」、「カルトゥーム」とスループ「ショアハム」はイタリア潜水艦「エヴァンジェリスタ・トリチェリ」を損傷させた[3]。「エヴァンジェリスタ・トリチェリ」は6月23日にペリム島沖で再発見され、「キングストン」、「カンダハー」、「カルトゥーム」と交戦後沈没した[4]。戦闘中雷撃も受けたが、「キングストン」は回避した[3]。また、「キングストン」では自艦のポンポン砲の弾がアンテナに当たり、負傷者が8名出た[5]。6月26日、「キングストン」はイタリア潜水艦「ペルラ」を攻撃[6]。「キングストン」艦長は十分な攻撃をしたと考え撤収したが[6]、「ペルラ」に目立った被害はなかった[7]。「ペルラ」は同日座礁[8]。それを始末するため、6月27日に「キングストン」、軽巡洋艦「リアンダー」、駆逐艦「カンダハー」は出撃し攻撃を行った[6]。しかし、「ペルラ」は後日復旧されている。

1940年9月6日に潜水艦にギリシャの貨物船「アトラス (Atlas) 」が撃沈されると、「キングストン」はその生存者を救助した[9]。10月20、21日夜、BN7船団がイタリアの駆逐艦に攻撃され、イタリア駆逐艦を追撃した「キンバリー」が砲台からの砲撃で損傷した。「キンバリー」は最初軽巡洋艦「リアンダー」に曳航され、途中から「キングストン」がそれを引き継いでポートスーダンへ向かった[10]。12月4日、「キングストン」は反乱がおきた灯台の鎮圧を行った[11]。「キングストン」は1941年1月3日に修理のためボンベイへ向かい、1月27日に修理から戻った[11]。2月3日、「キングストン」などが護衛していたBN14船団がイタリア駆逐艦の攻撃を受けたが、発射された魚雷はすべて外れた[12]。3月、ベルベラ奪回作戦(アピアランス作戦)に参加[13]マッサワの陥落直前の4月2日にイタリアの駆逐艦がマッサワから出撃したが、空襲により沈没艦を出し、残りの駆逐艦「パンテラ」と「ティグレ」もアラビア半島沿岸で自沈した。「キングストン」はその場に行き、「パンテラ」を沈めた[14]。紅海からイタリア海軍の脅威が無くなったことにより、「キングストン」、「キンバリー」、「カンダハー」は地中海艦隊へ移ることになり、「キングストン」は4月17日にアレクサンドリアへ到着した[14]

1942年3月、「キングストン」はアレクサンドリアからマルタMW10船団を送るMG1作戦に参加した[15]。船団は3月20日に出航し、船団攻撃を試みたイタリア艦隊との間で3月22日に第2次シルテ湾海戦が発生。この海戦で「キングストン」は15インチ砲弾の直撃を受けて損傷した[16]。「キングストン」はマルタへ送られて3月23日に到着し、ドックに入った[17]。修理中の「キングストン」は爆撃を受けて4月5日には直撃弾1発を複数の至近弾を、4月9日にも直撃弾1発を受けた[18]。ただ、4月9日のものは不発であった[18]。4月11日に「キングストン」は再び直撃弾を受けて損傷し、全損とされた[18]

関連項目

脚注

  1. ^ a b c The Kelly's, p.216
  2. ^ The Kelly's, p.105
  3. ^ a b "Red Sea Naval War", Sinking of Torricelli
  4. ^ The Kelly's, p. 106, "Red Sea Naval War", Sinking of Torricelli
  5. ^ The Kelly's, p. 106
  6. ^ a b c The Kelly's, p. 107
  7. ^ "Italian Submarines In The Red Sea 1940-1941", p. 38、ただし、この本では「ペルラ」が遭遇したのはスループ「ショアハム」となっている
  8. ^ "Italian Submarines In The Red Sea 1940-1941", p. 38
  9. ^ The Kelly's, p.108
  10. ^ The Royal New Zealand Navy, p.91
  11. ^ a b The Kelly's, p.109
  12. ^ Struggle for the Middle Sea, p.106
  13. ^ The Kelly's, p.110
  14. ^ a b The Kelly's, p.111
  15. ^ The Kelly's, p.139
  16. ^ The Kelly's, p.140
  17. ^ The Kelly's, pp.140-141
  18. ^ a b c The Kelly's, p.142

参考文献

外部リンク


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