ガンバレル型の問題とは? わかりやすく解説

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ガンバレル型の問題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 08:57 UTC 版)

不完全核爆発」の記事における「ガンバレル型の問題」の解説

適切かつ十分な量のウラニウムがあれば、広島落とされリトルボーイ砲弾型、ガンバレル型核爆弾長崎落とされファットマン爆縮型、インプロージョン方式核爆弾比べて構造が単純で製作が比較的簡単である。ウラニウム精製過程比較手間がかかるため、核兵器用の核物質としてはプルトニウムの方が可能であれば望まれるガンバレル型とは、核分裂物質各々臨界量以下の2つの塊に分けておいて、2つ合わされ臨界量超えるだけの量を使用する片方火薬の力でもう片方打ち込むことで臨界量超える1つの塊とする方式である。プルトニウムの同位体には、核兵器の材料として適しているPu-239と不適なPu-240が混ざって存在する今のところPu-240をうまく分離しPu-239を100%精製する方法は見つかっていない。 Pu-240が高い確率自発核分裂起こす性質持っている為、核兵器使用するプルトニウム中に1%でもPu-240が含まれていれば、その核分裂反応純粋なPu-239で構成されていたときと比べて予定外に早く始まってしまう。 これはガンバレル型打ち込む速度程度ではPu-240の高い自発核分裂速度対抗できないためで、このままでは中心に近い部分プルトニウムだけが核分裂反応をはじめてしまい、周囲プルトニウム核反応寄与する前に強力な核エネルギー放射によって周囲吹き飛ばしてしまう。これでは当初予定していた威力下回った爆発し起きなくなってしまう。これを避けるためにPu-240がたとえ含まれていようと、周囲プルトニウム吹き飛ばされる前に十分に早く周囲プルトニウム中央押し固めてしまう方法とられる。これがインプロージョン方式爆縮型)である。詳細は「プルトニウム」の項目を参照

※この「ガンバレル型の問題」の解説は、「不完全核爆発」の解説の一部です。
「ガンバレル型の問題」を含む「不完全核爆発」の記事については、「不完全核爆発」の概要を参照ください。

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