カブトガニ類と誤認された化石
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 09:47 UTC 版)
「カブトガニ類」の記事における「カブトガニ類と誤認された化石」の解説
不完全な化石によって知られ、かつてカブトガニ類もしくはその近縁と誤認された古生物はいくつか挙げられる。光楯類(Aglaspidida)はその代表的な一例で、20世紀後期まで、この類は長い間に付属肢が推測的に節口類らしく復元され、カブトガニ類もしくはそれに近縁の鋏角類と誤解釈された。後に付属肢が再検証され、鋏角の代わりに触角があるなど鋏角類らしからぬ特徴をもつと分かり、カブトガニ類の近縁どころか、鋏角類ですらなく、むしろ三葉虫を含んだ別系統(Artiopoda類)のものだと判明した(詳細は光楯類#分類を参照)。光楯類の他、昆虫(Hypatocephala、Permolimulinellaなど)・三葉虫(Hemiaspis)・棘皮動物(Lemoneites)にもカブトガニ類と誤解釈された化石が知られている。後体の局部のみが知られる Kiaeria は長い間にカブトガニ類と思われていたが、Lamsdell (2019) の再検討にむしろカスマタスピス類ではないかと指摘される。断片的な化石のみ知られ、古くからカブトガニ類として記載された Elleria、Archeolimulus と Drabovaspis は Lamsdell (2020) の再検討にカブトガニ類として認められず、特に前者は三葉虫の尾部由来であった可能性が高い。
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