カネ餅とは? わかりやすく解説

カネ餅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/10 04:35 UTC 版)

カネ餅(カネもち)は、秋田県マタギに伝わる携帯食料、非常食[1][2]。漫画『ゴールデンカムイ』(野田サトル作)に登場したことで話題となった[2][3]

寒さの中でも凍らないとされ、阿仁(現・北秋田市)や仙北(現・仙北市)のマタギがクマ狩りの際に携行し、遭難した場合の非常食として利用されていた[4]。マタギたちは、「クラガイ」と呼ばれる長い布袋にカネ餅を入れて腹巻として着用し、降雪した山岳を駆け巡り、時には雪中に野宿もしてクマ狩りを行っていた[1][5]

秋田県は高齢化率が日本一であり(2024年時点)、マタギも同様に高齢化に伴って継承が危ぶまれており、カネ餅についても名前は知っていても作り方を知っている人は限られていた[2]

漫画での言及

漫画『ゴールデンカムイ』の登場人物・谷垣源次郎は阿仁マタギだったという設定となっており、谷垣が語る形で「クルミ入りカネ餅」が登場している[3][4]

作中では、丸いものと楕円のものとで2つ1セットとなっており、米粉に水を加えて、味噌を混ぜてこねてから、葉っぱに包み、囲炉裏の灰の下で蒸し焼きにする[4]。クルミを混ぜるのは谷垣による工夫である[4]。また、戸沢マタギではカネ餅に味噌は使用しないとのこと[4]

出典

  1. ^ a b 木崎和広「鹿角マタギの伝承と系譜」(PDF)『秋田博研報』第4号、秋田県立博物館、1979年3月、16-24頁、2025年1月10日閲覧 
  2. ^ a b c 尾形さやか (2024年12月2日). “「クマは“獲る”のではなく“授かる”もの」秋田の狩猟集団「阿仁マタギ」の流儀…漫画『ゴールデンカムイ』でも話題”. 集英社オンライン. p. 3. 2025年1月10日閲覧。
  3. ^ a b ゴールデンカムイのカネ餅”. グレーテルのかまど. NHK (2022年11月28日). 2025年1月10日閲覧。
  4. ^ a b c d e 佐藤俊治 (2023年1月3日). “【漫画メシ】残った餅はどう食べる? お雑煮に飽きた人にもおすすめしたいアレンジレシピ4選”. RealSound. 2025年1月10日閲覧。
  5. ^ 第30回ブナ林と狩人の会:マタギサミットin北秋田”. あきた森づくり活動サポートセンター. 2025年1月10日閲覧。

カネ餅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 02:38 UTC 版)

ゴールデンカムイ」の記事における「カネ餅」の解説

マタギ携行食日月にちなん縁起物で、凍りにくく保存効き、他の食料尽きた際に食べ最後非常食地域によってヴァリエーションがあるが、谷垣出身地阿仁では、加えた米粉味噌か塩を混ぜ込んで包み囲炉裏の灰に埋め蒸し焼きにする。戸沢では味噌厳禁とされる谷垣隠し味としてクルミ混ぜている。

※この「カネ餅」の解説は、「ゴールデンカムイ」の解説の一部です。
「カネ餅」を含む「ゴールデンカムイ」の記事については、「ゴールデンカムイ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「カネ餅」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「カネ餅」の関連用語

カネ餅のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



カネ餅のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのカネ餅 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのゴールデンカムイ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS