カネッリとアスティ・スプマンテ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/18 23:54 UTC 版)
「ピエモンテのブドウ畑の景観:ランゲ=ロエーロとモンフェッラート」の記事における「カネッリとアスティ・スプマンテ」の解説
アスティ・スプマンテはモスカート種を使ったスプマンテ(スパークリングワイン)である。アルコール度数が低めで甘口のため、女性にも人気があり、国際的に知られている。もともとアスティ・スプマンテは、フランスのシャンパーニュ地方でシャンパン(シャンパーニュ)について学んできたカルロ・ガンチャが、1850年代以降に作り上げたものである。ガンチャはそれを当初モスカート・シャンパーニュと命名したが、かつては「貧乏人のシャンパン」などとと言われることもあった。しかし、1993年にはスプマンテの中で最初にDOCGに格付けされ、モスカート・ダスティと合わせたアスティとしての生産量は、DOCないしDOCGに格付けされたワインの中では、キャンティに次いで多い。その75パーセント以上がドイツ、アメリカ合衆国などの国外向けである。 そのアスティ・スプマンテの主な大工場が集中しているコムーネが、カネッリなのである。カネッリは、カルロ・ガンチャがガンチャ社(英語版)を設立した町であり、丘の上にはガンチャ家の居城が聳える。その城は見学不可だが、町にはカンティナ・ガンチャをはじめとする各社の醸造所が並び、地下には総延長20キロメートルのワインセラー、通称「地下大聖堂」(Cattedrali Sotterranee) が広がる。州立エノテーカが置かれているのも、この地下大聖堂内である。 世界遺産の構成資産としては、ワインの生産、流通、貯蔵の点でピエモンテを代表する建造物群を擁する点や、ガンチャの居城が19世紀ワイン醸造業者の経済力を伝えている点などが評価されている。
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