エンデサに対するM&A
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 05:44 UTC 版)
しかし2006年以降、エンデサ自体がM&Aの対象となり、スペインのエネルギー事業を誰が握るかをめぐって政治問題に拡大している。まず2005年にバルセロナに本拠を置くスペイン最大のガス会社ガス・ナトゥラル(Gas Natural)が敵対的買収を仕掛け、次いでドイツのE.ON(エーオン)、イタリアのエネルが買収に名乗りを上げた。外国企業がスペインの電力の最大業者を傘下に置くことに対する経済ナショナリズムから来る反発がある一方、社会党の影響力の強いカタルーニャの企業の傘下になることを嫌う右派のエンデサ幹部やメディアはむしろドイツのE.ONの子会社になることを望んだ。2006年2月、スペイン政府は条件付でガス・ナトゥラルによる買収を認めたが、E.ONはさらに6兆円を超える巨額の買収金額を提示していた。しかし2007年4月、E.ONはエンデサ買収を断念、エネルとスペインの建設大手アクシオナが7兆円近くでエンデサを買収することとなった。これに対して欧州委員会はスペイン政府が自由化に逆行するさまざまな政策を行い、買収合戦に介入・関与し資本移動の自由を損ない欧州共同体競争法に違反したとして欧州司法裁判所に提訴している。 また大阪ガスが2010年にエンデサの100%子会社が保有するサグントLNG基地事業のうち20%を取得した。
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