エンジン整備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/10 01:53 UTC 版)
「エア・トランザット236便滑空事故」の記事における「エンジン整備」の解説
当該機のエンジン(ロールス・ロイス RB-211 トレント 772B)は事故の6日前である8月17日に定期的な交換作業が行われていた。このエンジンは製造年により仕様が異なり、事故直前の交換時(第2エンジン)は、ちょうど旧仕様のエンジンから新仕様への交換となった。また、仕様の変更に伴い新旧エンジンでは油圧および燃料の配管レイアウトが若干異なっており、配管部品類も同時に交換する必要があった。ところが、納品された新しいエンジンに付属しているべき配管部品が欠けており、作業員はその旨を会社に伝えたが、会社側は新しいエンジンに適合した部品の送付を待てないとして、古いエンジンに付属していた部品を転用するように指示した。新旧部品の形状は数mmの違いしかなかったものの、これが取り付けられた事により油圧および燃料配管がエンジン本体と接触した状態となった。このため飛行中の振動等により、燃料配管に長さ80mm、幅2.5mmのL字形の亀裂を生じ、この亀裂から大量の燃料が漏れ出ていた。 カナダ政府はエア・トランザットに対して不正な機体整備をしたとして、25万カナダドルの制裁金を課した。
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