エリンギウムとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > エリンギウムの意味・解説 

エリンギウム【(ラテン)Eryngium】

読み方:えりんぎうむ

セリ科二年草または多年草多く地中海沿岸地方分布する観賞用植物。夏に、白また紫色花が咲く


ヒゴタイサイコ属

(エリンギウム から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/28 22:27 UTC 版)

ヒゴタイサイコ属
E. planumの花。マツカサアザミと呼ばれ日本でも比較的古くから利用されてきた
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : キキョウ類 campanulids
: セリ目 Apiales
: セリ科 Apiaceae
: ヒゴタイサイコ属[1]

Eryngium [1]

学名
Eryngium L. (1753) [2]
タイプ種
Eryngium maritimum L. [2]
英名
eryngo [3][4]

本文参照

ヒゴタイサイコ属 (Eryngium) は約230種を含むセリ科の一つである。キク科の「ルリヒゴタイ」とセリ科の「ミシマサイコ」の名を結びつけてつけられた[5]中央アジア地中海地方、南北アメリカなど世界的に広く分布しているが、日本には自生種はない[6]。園芸上は「エリンギウム」「エリンジューム」などと総称されることが多い[7]

特徴

この花は、特にスイスイタリアの山岳地帯に見られる[5]。多くは一・二年草または多年草であり、高さ30cm程度のものから、E. pandanifoliumのように4m程度になるものもある[8]

多くのものは、アザミのような複雑に深く切れ込んでしばし葉縁が刺状になる葉を持つ[7]が、E. yuccifoliumなどのように、ユッカのように細長い帯状の葉を持つものもある[9]

花は、白や青の多数の小花が球状または円筒状に集まった頭状花序であり、花序を囲む刺のある総苞の形は種ごとに多様である[10]

利用

欧米では古くから花壇用の花卉として、また切り花ドライフラワーなどの花材として多くの種が用いられてきたが、高温多湿に弱く、日本では暖地での栽培は難しい[7]。花自体は小さいものの、総苞がよく発達して色づく種類は観賞価値があり、切り花として栽培される。また、全体に革質で硬い茎を持ったものが多く、ドライフラワーとしても利用される。

観賞、装飾用以外の利用法として、数種がハーブとして利用される[11]。イギリスではE. maritimum の根を砂糖漬けにして「エリンゴーズ」という飴剤に利用した[11]オオバコエンドロ (E. foetidum) はラテンアメリカアジアで広くハーブとして利用されている[12]E. maritimumのように根や若葉などを食用とするものもある[13]

主な種

ギャラリー

関連項目

出典

  1. ^ a b 米倉浩司『高等植物分類表』(重版)北隆館、2010年。ISBN 978-4-8326-0838-2 
  2. ^ a b "'Eryngium L.". Tropicos. Missouri Botanical Garden. 40005855. 2012年8月14日閲覧
  3. ^ "Eryngium L." (英語). Integrated Taxonomic Information System. 2012年8月14日閲覧
  4. ^ "Eryngium, Eryngo" - Encyclopedia of Life
  5. ^ a b 瀧井康勝『366日 誕生花の本』日本ヴォーグ社、1990年11月30日、244頁。 
  6. ^ 『植物の世界』, p. 3-102
  7. ^ a b c 『新花材ハンドブック』, pp. 22–24
  8. ^ NSW Flora Online, Eryngium pandanifolium
  9. ^ 『園芸植物大事典1』, p. 370
  10. ^ 私の花ともだち, エリンギウム属
  11. ^ a b 『ハーブ大百科』, p. 279
  12. ^ WorldCrops, Culantro Eryngium foetidum
  13. ^ Hedrick 1919, p.293

参考文献


「エリンギウム」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「エリンギウム」の関連用語

エリンギウムのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



エリンギウムのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヒゴタイサイコ属 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS