エネルギー保存則との整合性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 21:52 UTC 版)
「シュレーディンガー方程式」の記事における「エネルギー保存則との整合性」の解説
粒子の全エネルギーE は、運動エネルギーT と位置エネルギーV の和である。この和は古典力学では、ハミルトニアンH を表すためにもよく使われる。 E = T + V = H {\displaystyle E=T+V=H\,\!} 明示的に、一次元の粒子について、位置をx 、質量をm 、運動量をp 、位置と時刻t によって変化するポテンシャルエネルギーをV (x , t ) とすると E = p 2 2 m + V ( x , t ) = H . {\displaystyle E={\frac {p^{2}}{2m}}+V(x,t)=H.} 三次元では、位置ベクトルr と運動量ベクトルp が使われる。 E = p ⋅ p 2 m + V ( r , t ) = H {\displaystyle E={\frac {{\boldsymbol {p}}\cdot {\boldsymbol {p}}}{2m}}+V({\boldsymbol {r}},t)=H} この形式は任意の一定数の粒子の集まりにまで拡大できる。つまり、系の全エネルギーは全ての粒子の運動エネルギーと、系のポテンシャルエネルギーを足しあわせたものであり、またハミルトニアンでもある。しかし、粒子間には相互作用(多体問題)がある可能性があるため、系のポテンシャルエネルギーV は全粒子の空間的な配置の変化と、あるいは時間によって変化する。一般的には系のポテンシャルエネルギーは、それぞれの粒子の持つ位置エネルギーの合計ではなく、粒子のすべての空間位置の関数である。明示的に書くと、 E = ∑ n = 1 N p n ⋅ p n 2 m n + V ( r 1 , r 2 ⋯ r N , t ) = H . {\displaystyle E=\sum _{n=1}^{N}{\frac {{\boldsymbol {p}}_{n}\cdot {\boldsymbol {p}}_{n}}{2m_{n}}}+V({\boldsymbol {r}}_{1},{\boldsymbol {r}}_{2}\cdots {\boldsymbol {r}}_{N},t)=H.\,\!}
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