エクソンスキッピング: ショウジョウバエdsx遺伝子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 23:47 UTC 版)
「選択的スプライシング」の記事における「エクソンスキッピング: ショウジョウバエdsx遺伝子」の解説
キイロショウジョウバエD. melanogasterのdsx(英語版)遺伝子は、6つのエクソンを含んでいる。オスでは、エクソン1、2、3、5、6が連結されてmRNAを形成し、オスの発生に必要な転写調節タンパク質をコードする。メスでは、エクソン1、2、3、4が連結され、エクソン4のポリアデニル化シグナルがその地点でのmRNAの切断を引き起こす。その結果生じたmRNAはメスの発生に必要な転写調節タンパク質をコードする。 これはエクソンスキッピングの例である。エクソン4の上流のイントロンは、コンセンサス配列とあまり一致しないポリピリミジントラクトを持つため、U2AFタンパク質はスプライシング活性化因子の補助がなければほとんど結合しない。そのため、この3'スプライス受容部位はオスでは利用されない。メスではスプライシング活性化因子Transformer(Tra)が産生されている(下を参照)。SRタンパク質Tra2は両性で産生されており、エクソン4のESEに結合する。Tra存在下では、TraはTra2へ結合し、他のSRタンパク質とともに弱いポリピリミジントラクトへのU2AFタンパク質の結合を補助する複合体を形成する。その結果U2が分枝点にリクルートされ、エクソン4がmRNAへ組み込まれる。
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