ウィルソンサイクルの一例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/19 07:44 UTC 版)
「ウィルソンサイクル」の記事における「ウィルソンサイクルの一例」の解説
実例として、超大陸・パンゲア大陸が形成されてから更に現在に至るまでの大陸の動きを挙げる。 ローレンシア大陸とバルティカ大陸が衝突しユーラメリカ大陸となる。 ゴンドワナ大陸がユーラメリカ大陸と衝突する。 カザフ大陸(カザフスタニア)、シベリア大陸がユーラメリカ大陸に衝突する。(ローラシア大陸の形成) すべての大陸がつながり超大陸パンゲアが誕生する。 ゴンドワナの一部、アフリカ大陸に結合していた南極大陸、オセアニア大陸、インド亜大陸が分裂していきインド洋が形成されていく。(ゴンドワナ大陸の分裂開始) 大西洋が生じて広がり、北米大陸、南米大陸、ヨーロッパ大陸(ユーラシア大陸)、アフリカ大陸とが分裂。(ローラシア大陸とゴンドワナ大陸の完全分裂) インド亜大陸がアジア大陸(ユーラシア大陸)に衝突する。 パンゲアは、今から2億年ほど前に誕生したと考えられている。そしてこの後、再び分裂を繰り返し、現在の形に至ったと考えられている。このことは、北米大陸・南米大陸東海岸線とヨーロッパ大陸(ユーラシア大陸西部)・アフリカ大陸西海岸線とが、ほぼ一致することからも裏付けられている。超大陸が誕生すると、その下にあるマントルの熱の放出が妨げられる。それによって、マントルの上昇流が超大陸の下に集中し、再び大陸が断裂していく。これをブランケット効果と呼ぶ。これにより、海洋が誕生、新たな大陸が形成される。 超大陸は3~4億年の周期で離合集散を繰り返しているとされ、上記で挙げた超大陸(パンゲア)の他、「ゴンドワナ大陸」が約6億年前に、「ロディニア大陸」が約10億年前に誕生したと推定されている。また、このような大陸の衝突や分裂によって出来た地形として、上記のパンゲア大陸形成において各大陸が衝突した際に形成されたアパラチア山脈や、今現在アフリカ大陸がヨーロッパ大陸へ衝突していく際に形成されているヨーロッパアルプス山脈、インド亜大陸がアジア大陸に衝突した際に形成されたヒマラヤ山脈などが例として挙げられる。
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