ウィリー・ディクスンとは? わかりやすく解説

ウィリー・ディクスン

(ウィリー・ディクソン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/19 03:42 UTC 版)

ウィリー・ディクスン
Willie Dixon
ウィリー・ディクスン(1979年)
基本情報
出生名 William James Dixon
生誕 (1915-07-01) 1915年7月1日
出身地 アメリカ合衆国 ミシシッピ州ヴィックスバーグ
死没 (1992-01-29) 1992年1月29日(76歳没)
ジャンル ブルースシカゴ・ブルースリズム・アンド・ブルースゴスペル
職業 ミュージシャン、ソングライター、編曲家、音楽プロデューサー、ボクサー
担当楽器 ボーカルダブルベース
活動期間 1939年 - 1992年
レーベル チェス・レコード、Cobra、コロムビア、Bluesville、Yambo
共同作業者 ザ・ビッグ・スリー・トリオ
公式サイト www.willie-dixon.com

ウィリー・ディクスン[注 1]Willie Dixon、本名:William James Dixon、1915年7月1日 - 1992年1月29日)は、アメリカ合衆国ミシシッピ州ヴィックスバーグ生まれのソングライター音楽プロデューサーベーシスト歌手ブルースの有名曲を多数作曲した。

略歴

プロ・ボクサーとして、1937年にイリノイ州のゴールデン・グローブズ・ヘビー級チャンピオンになった。[1]。その後、シカゴに移住。音楽活動を本格化させる。

1940年代後半、ザ・ビッグ・スリー・トリオのベーシストとして活動。1951年にザ・ビッグ・スリー・トリオが解散した後、チェス・レコードのスタジオ・ワークに関わる。

1954年、ウィリーが作詞・作曲した「フーチー・クーチー・マン」が、マディ・ウォーターズの歌で大ヒット。以後、ソングライター音楽プロデューサーベーシストとして手腕を振るう。ジョニー・ウィンターのメジャー・デビュー作『ジョニー・ウィンター』にも、ベーシストとしてゲスト参加した。

1980年代の初頭にシカゴから南カリフォルニアへ移住。1984年にブルースの振興とブルース・アーティストの支援を目的にブルース・ヘヴン・ファウンデーションを設立。ディクスンの死後の1993年、彼の遺族が旧チェス・レコードの建物を買い取り、ファウンデーションの本部とした。

1989年には、自伝『I Am The Blues: The Willie Dixon Story』を出版した。

1992年1月29日、心不全のためカリフォルニア州バーバンクのセントジョセフ医療センターにて死去した。76歳没。

裏方の印象が強いが、自己名義のアルバムも複数発表している。特に1981年にレコーディングされた「It Don't Make Sense (You Can't Make Peace)」(アルバム『Mighty Earthquake And Hurricane』収録)は、名作と名高い。

ディクスンは、第二次大戦後のシカゴ・ブルースに、もっとも影響を与えた作曲家、ミュージシャンの一人だと考えられている。

ローリング・ストーン誌が選んだ「史上最高のベーシスト50選」で第12位に選ばれている[2]

主な作曲作品

彼の曲は多くのブルースマンが取り上げ、ロック・ミュージシャンにもカバーされた。ローリング・ストーンズドアーズクリームジミ・ヘンドリックスレッド・ツェッペリンオールマン・ブラザーズジェフ・ベックJ・ガイルズ・バンドなどもカバーしている。

ディスコグラフィ

アルバム

  • Willie's Blues (1959年、Bluesville) ※with メンフィス・スリム
  • Blues Every Which Way (1960年、Verve) ※with メンフィス・スリム
  • Songs of Memphis Slim and "Wee Willie" Dixon (1960年、Folkways)
  • Memphis Slim and Willie Dixon at the Village Gate (1962年、Folkways) ※ライブ with ピート・シーガー
  • In Paris: Baby Please Come Home! (1963年、Battle) ※with メンフィス・スリム
  • 『アイ・アム・ザ・ブルース』 - I Am the Blues (1970年、Columbia) ※with シカゴ・オール・スターズ。2003年にDVDで再発
  • Willie Dixon's Peace? (1971年、Yambo) ※with シカゴ・オール・スターズ
  • Catalyst (1973年、Ovation) ※クアドロフォニック
  • What Happened to My Blues (1976年、Ovation)
  • Mighty Earthquake and Hurricane (1983年、Pausa)
  • Willie Dixon: Live (Backstage Access) (1985年、Pausa) ※with シュガー・ブルー、クリフトン・ジェームス
  • Hidden Charms (1988年、Bug) ※グラミー賞受賞アルバム
  • 『ウィリー・ディクソン〜ザ・チェス・ボックス』 - Willie Dixon: The Chess Box (1988年、Chess) ※チェス・レコードの有名アーティストによる録音のなかでもディクスン自身が手掛けたミックスを収録
  • Ginger Ale Afternoon (1989年、Varèse Sarabande) ※同名映画のサウンドトラック
  • 『ビッグ・スリー・トリオ』 - The Big Three Trio (1990年、Legacy) ※1947年–1952年録音
  • Willie Dixon's Blues Dixonary (1993年、Roots)
  • 『オリジナル・ワン・ダン・ドゥードル』 - The Original Wang Dang Doodle: The Chess Recordings (1995年、MCA) ※1954年–1990年録音 (一部未発表曲)
  • Crying the Blues: Live in Concert (1996年、Thunderbolt) ※1971年ライブ録音 with ジョニー・ウィンター、シカゴ・オール・スターズ
  • Good Advice (1998年、Wolf) ※1991年ライブ録音 with シカゴ・オール・スターズ
  • I Think I Got the Blues (1998年、Prevue)
  • Big Boss Men: Blues Legends of the Sixties (2001年、Indigo (UK)) ※1971年–1972年ライブ録音 (6曲)
  • Giant of the Blues (2008年、Blues Boulevard)
  • 『ライヴ・イン・シカゴ 1974』 - Live In Chicago, 1974 (2018年、Floating World)

関連項目

脚注

注釈

  1. ^ ウィリー・ディクソン」の表記もある。

出典

  1. ^ Snowden, Don (1997).
  2. ^ The 50 Greatest Bassists of All Time” (英語). rollingstone.com (2020年7月1日). 2021年12月27日閲覧。

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