インターネットでの実施
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/23 22:41 UTC 版)
「親子相互交流療法」の記事における「インターネットでの実施」の解説
特に十分なサービスが行き届いていないコミュニティで、より治療を受けやすくし、治療を受ける上での障壁に対処するための取り組みとして、インターネットでのPCITの実施が提案され、試行されている。この方法では、ビデオ会議、webカメラ、ワイヤレスイヤホンを使用し、セラピストは、自宅環境にいる養育者にリアルタイムのフィードバックを提供し続けることができるようになった。 この方法の利点は、家族が自然な環境、つまり、子どもの破壊的な行動がもっとも現れやすい環境で治療を受けるため、所見を般化しやすいことが挙げられる。 この方法でPCITを実施する際には、リソースがあるかという点が問題になることがある。家族が、マイクやイヤホン、ウェブカメラ、Wi-Fiなどを所有しているか、または入手できるかということに上手くいくかがかかっている。Wi-Fiがない家庭やインターネット接続が不十分な家庭では、セラピストからのリアルタイムのフィードバックに影響が生じる可能性がある。治療提供者は家族に必要な機器を貸し出すことができるかもしれないが、これは助成金が利用できるかに大きくかかっている。 インターネットによる親子相互作用療法(I-PCIT)を用いたランダム化比較試験が実施され、破壊的行動障害を持つ子どもの治療に有効であることが支持されている。クリニックでのPCITを受けた場合と比較して、親は治療に対する障壁が少ないと感じていた 。この研究では、ランダム化比較試験において、待機対照群と従来のクリニックでのPCITとを比較して、子どもの症状と親の負担が軽減したことが示された。 さらに、この研究に参加した子どもの約半数は、破壊的行動障害の診断基準を満たさなくなった。
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