イルカの調達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 22:00 UTC 版)
イルカの調達が難しくなっている。和歌山県でのイルカの追い込み漁は、日本の水族館での有力なイルカの入手先であり、また捕獲されたイルカは海外16か国にも輸出されてきた。しかし、2009年に追い込み漁をセンセーショナルに取り扱った映画が公開されてからは、環境保護団体からの圧力が強まっている。世界動物園水族館協会は、2015年に日本動物園水族館協会に除名・改善勧告を行った。日本動物園水族館協会を資格停止にしたうえで、1か月以内にイルカの入手方法について改善がない場合は除名するとした。これに従い、2015年5月20日日本動物園水族館協会は、追い込み漁で捕獲されたイルカの購入をやめることを決定した。日本動物園水族館協会は動物園の加盟者の方が多く、世界動物園水族館協会から除名された場合、動物の輸入が困難になるために、世界動物園水族館協会への遺留票が多数を占めた。アメリカでは原則として野生動物の捕獲を禁止しており、水族館にいるイルカの7割は施設内繁殖となっている。しかし小規模の水族館には、繁殖用の設備がなく費用面の問題より新たに設備を整えるのも困難である。韓国済州島では「偶然網にかかった」と偽り、イルカの追い込み漁を行っていたことが問題視され、水族館のイルカを自然に返す試みが実施された。ロシアでも大量のシロイルカやシャチが輸出目的で捕獲され劣悪な環境下で管理されていることが露見し、問題となった。
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