イギリス海軍補助艦隊とは? わかりやすく解説

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イギリス海軍補助艦隊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/13 06:18 UTC 版)

王立海軍補助艦隊所属艦艇旗。
ブルー・エンサインに黄色のが描かれている。

王立艦隊補助(おうりつほじょかんたい、英語: Royal Fleet Auxiliary、RFA)は、王立海軍に所属する補給艦揚陸艦等の補助艦艇を運用する補助艦隊。

概要

王立海軍艦隊補助は、世界各地の海軍基地へ石炭等の物資を輸送するためにチャーターした民間船が起源で、創設以来その位置づけに変化はない。そのため現在でも国際法上の位置づけはともかくとして、イギリス海軍内の形式としては「国防省が保有し、海軍本部が責任を有し、民間人によって運用される船団」ということになっている。またこのことから、補助艦隊は海軍の一部門ではあるがイギリス海軍(Royal Navy)とは別組織である。

艦旗も正規海軍の軍艦旗である「ホワイト・エンサイン」ではなく「ブルー・エンサイン」の一種を使用し、階級名も海軍式ではなく商社式である。艦船接頭辞も海軍の艦艇には「HMS」が冠されるが、艦隊補助の艦艇には「RFA」が冠される。

運用

最高指揮官である船団長は艦隊司令長官(CINCFLEET、現・艦隊司令官「Fleet Commander」)に直接報告する。実際の作戦運用では各艦が各艦隊の指揮官の指揮下で運用される。艦によっては艦自体が海軍の人員との共同運用である事もある。

前述のように艦隊補助は形式としては海軍とは別組織で、王立艦隊補助員は名目上「民間人」ではあるが、実際上は他国での海軍の補助艦艇部門との差異はなく艦隊補助員も国際的には軍人扱いである。

階級

王立艦隊補助の階級
区分 王立艦隊補助 王立海軍に相当
士官(Officer) 船団長(Commodore・Cdre) 代将(Commodore)
船長(Captain・Capt) 大佐(Captain)
航海長(Chief Officer・C/O) 中佐(Commander)
一等航海士(First Officer・1/O) 少佐(Lieutenant Commander)
二等航海士(Second Officer・2/O) 大尉(Lieutenant)
三等航海士(Third Officer・3/O) 海尉(Sub Lieutenant)
員外航海士(Cadet・CDT) 海尉候補生(Midshipman)
兵員(Crew) 海軍付指揮上等兵曹(Command Chief Petty Officer of the Navy) 兵曹長1(Warrant Officer 1)
指揮上等兵曹(Command Chief Petty Officer)
最上級上等兵曹(Master Chief Petty Offier)
上級上等兵曹(Senior Chief Petty Officer) 兵曹長2(Warrant Officer 2)
上等兵曹(Chief Petty Officer) 上等兵曹(Chief Petty Officer)
一等兵曹(Petty Officer 1) 兵曹(Petty Officer)
二等兵曹(Petty Officer 2)
三等兵曹(Petty Officer 3)
水兵長(Leading Seaman) 水兵長(Leading Rating)
一等水兵(Able Seaman) 水兵(Able Rating)
二等水兵(Seaman Apprentice)

士官(高級船員)は王立海軍に類似した階級章を佩用しているが、王立艦隊補助では蛇の目の形が円環ではなく、菱形である。その上、最高位は代将に相当する船団長である。

装備需品科機関科電子情報科通信科

各科の識別色
航海科 装備需品科 機関科 電子情報科 通信科
無し

王立艦隊補助では、王立海軍とは違い階級章に各科(航海科を除く)を識別する為の色付きの生地が使用されている。王立海軍でも使用されていたが、1955年に軍医科(赤)と歯科医科(橙)の除き、廃止された。

艦艇

イギリス海軍補助艦隊は以下の11隻の艦で構成される。

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 病院船としての能力を持つが、その任務につく場合も病院船を名乗ることも赤十字旗を掲げることもなく、武装も解除しない。貨物船や海上航空プラットフォームとしても運用される。

関連項目


イギリス海軍補助艦隊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/21 02:38 UTC 版)

ウェストラリア (補給艦)」の記事における「イギリス海軍補助艦隊」の解説

イギリス海軍補助艦隊に配属されたアップルリーフは、1982年4月からのフォークランド紛争においても、フォークランド諸島奪還のために編成され機動部隊編入され機動部隊艦艇への燃料補給担当した1989年9月24日イギリス国防省との10年チャーター契約切れた当日オーストラリア海軍パースのドーソン・インダストリーズ(Dawson Industries Ltd.)の管理下でアップルリーフを3,000オーストラリア・ドルチャーターした。アップルリーフはオーストラリア海軍5年契約リースされリース期間終了後オーストラリア海軍買い取られる契約オーストラリア政府イギリス政府との間で交わされ1989年9月10日付でオーストラリア海軍就役し、ウェストラリアと改名された。

※この「イギリス海軍補助艦隊」の解説は、「ウェストラリア (補給艦)」の解説の一部です。
「イギリス海軍補助艦隊」を含む「ウェストラリア (補給艦)」の記事については、「ウェストラリア (補給艦)」の概要を参照ください。

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