アーヤトッラー号の獲得
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/11 19:32 UTC 版)
「アーヤトッラー」の記事における「アーヤトッラー号の獲得」の解説
アーヤトッラー号は儀式を経て授けられるものというより、ウラマー間でのコンセンサスに基づくものである。ホウゼにおける勉学を修め、その知識と振る舞いが師に賞賛されるようになったような宗教学者がその対象となる。アーヤトッラー号を得ると、その学者はシーア派イスラーム法源、すなわちクルアーン、スンナ、イジュマー、アクル(智。スンナ派におけるキヤースに相当する)から法解釈をおこない自身の見解を表明することができるようになる。これらはいずれも師の発する免状(イジャーザ)によって、その資格の証とすることがほとんどである。アーヤトッラーは、その専門とする分野についてホウゼでの教授職を得ることができ、また信徒の宗教的疑問(イスティフター=照会)に対し、参照すべき意見(ファトワー=教令)を発し、判断を下すことができる。 ただしアーヤトッラー号や後述の大アーヤトッラーなど、それぞれ明確な任命などがあるわけではなく、一定の経験や著述(後述のリサーラ)を経たのちに自らアーヤトッラーを名乗り、異議がなければそのまま認められるという性格のものである。したがって、定数というものもないし、ある者がアーヤトッラーであるかどうかは確実なものではない。
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