アレックス (映画)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/15 17:55 UTC 版)
アレックス | |
---|---|
Irréversible | |
監督 | ギャスパー・ノエ |
脚本 | ギャスパー・ノエ |
製作 |
Christophe Rossignon Richard Grandpierre Brahim Chioua ヴァンサン・カッセル ギャスパー・ノエ |
出演者 |
モニカ・ベルッチ ヴァンサン・カッセル アルベール・デュポンテル ジョー・プレスティア |
音楽 | トーマ・バンガルテル |
撮影 |
ブノワ・デビエ ギャスパー・ノエ |
編集 | ギャスパー・ノエ |
製作会社 |
Nord-Ouest Production スタジオカナル 120 Films Les Cinémas de la Zone |
配給 |
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公開 |
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上映時間 | 99分 |
製作国 |
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言語 | フランス語・一部スペイン語 |
興行収入 |
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『アレックス』(原題: Irréversible)は、2002年製作のフランス映画。
概要
日本では2003年に公開された。第55回カンヌ国際映画祭正式招待作品であり、東京国際ファンタスティック映画祭2002のクロージング作品でもある。
モニカ・ベルッチ演じる、およそ9分にわたるレイプシーンの描写は評価がわかれた[3][4][5]。
製作・エピソード
題名
邦題はモニカ・ベルッチ演じる主人公の名前。原題は「ひっくり返せない、不可逆、取り返しがつかない」を意味するフランス語だが、いくつかの文字が裏返されている。シークエンスは後に起こったものが先にあり、時系列的には最初のシーンがラストに示される。また、エンドロールが冒頭で逆回しされ、クレジットの文字R/E/Nが鏡文字となっている。
スタッフ
音楽
音楽はダフト・パンクのメンバートーマ・バンガルテルによるオリジナル曲および既発表曲。また、マーラーの交響曲9番、ベートーベンの交響曲7番が使われている。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
---|---|---|
アレックス | モニカ・ベルッチ | 田中敦子 |
マルキュス | ヴァンサン・カッセル | 山路和弘 |
ピエール | アルベール・デュポンテル | 牛山茂 |
テニア | ジョー・プレスティア | 谷口節 |
元肉屋 | フィリップ・ナオン | 宝亀克寿 |
解説
9分にわたるレイプシーンの暴力描写はCGを極力用いず、役者が演じた演技をフィルムを早回ししている。一方、頭部が破壊されるシーンやレイプシーンでの役者の性器、さらに撮影陣の影の映りこみの修正などにはCGを多用する[5]。
あらすじ
時刻はDVDメニューのチャプター
- --:-- エンドクレジット逆回し。
- 03:59 元肉屋が「時はすべてを破壊する」"Le temps detruit tout"と語るホテルの隣、ゲイクラブ"Rectum"(レクタム、直腸)からストレッチャーに乗せられたマルキュスと手錠をかけられたピエールが出てきて、救急車と警察車両に乗せられる。
- 03:11 Rectum店内でTenia(テニア、サナダムシ)を捜し、人違いで別の男の頭を叩き潰す。
- 03:03 車から降りてRectumへ向かう。
- 02:58 所在地の不明な"Rectum"へタクシーを急がせる。
- 02:51 オカマ達にテニアの行先を聞いて回る。
- 02:14 事情聴取。その後、復讐を勧められる。
- 01:43 意識不明のアレックス搬送を目撃。
- 01:09 地下道でアレックスがテニアに暴行を受ける。
- 00:57 パーティー会場でアレックスとマルキュスが言い争いをする。
- 22:35 マルキュス、アレックスとピエールがメトロ構内、車内で会話をする。
- 21:22 マルキュス、アレックスがアパルトマンで出掛ける前の時を過ごす。アレックスが妊娠検査。
- 20:01 『2001年宇宙の旅』スターチャイルドのポスターを背にアレックスが下腹に手をあてる。
- 19:27 公園でアレックスが本を読んでいる。
- 88:88 ストロボスコープ。「時はすべてを破壊する」"Le temps detruit tout"の字幕
設定・テーマ
監督による解説
- 時間は元に戻せない、瞬く間に過ぎ、何か意味を残していく、だからストーリーを逆に語るのが好きだ[5]。
- 撮影開始時点での台本は15シーンで4ページ、セリフは即興がほとんど[5]
- 撮影期間は4週間に予備の1週間[5]
評価
受賞
- ストックホルム国際映画祭 (2003):作品賞
- サンディエゴ映画批評家協会賞 (en 2003)
ノミネート
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映画祭上映
- カンヌ映画祭 (2002)
- ミュンヘンファンタジー映画祭 (2002)
- トロント国際映画祭 (2002)
- アテネ映画祭 (2002)
- ヘルシンキ国際映画祭 (2002)
- サン・セバスティアン国際映画祭 (2002)
- リオデジャネイロ国際映画祭 (2002)
- シッチェス・カタロニア国際映画祭 (2002)
- ベルゲン国際映画祭 (2002)
- サンパウロ国際映画祭 (2002)
- 東京国際ファンタスティック映画祭 (2002)
- 映画祭における最初で最後のシークレット上映企画として上映前に作品のタイトル・内容等を一切公表せずに上映された。観客を楽しませる旨の企画であったが、事前にインターネット上で情報が漏れたり途中退場する観客が続出して映画祭側に多くの非難が寄せられる結果となった。
- ストックホルム国際映画祭 (2002)
- サンダンス映画祭 (2003)
- マルデルプラタ映画祭 (2003)
- フランス映画祭(オーストラリア) (2003)
- クリーブランド国際映画祭 (2003)
- コペンハーゲン国際映画祭 (2003)
脚注
- ^ BiFiの作品ページ
- ^ a b Box Office Mojo
- ^ “私的映画宣言 2003年2月”. シネマトゥディ (2003年2月). 2010年5月2日閲覧。
- ^ allCinemaの作品ページ
- ^ a b c d e DVD収録の監督による音声解説
- ^ シャブリエは共同監督のようなものなのでクレジットの最後から2番目(監督の前)にした。DVD監督解説
外部リンク
- 日本版公式サイト - ウェイバックマシン(2003年10月19日アーカイブ分)
- Irréversible/アレックス:uniFrance日本版
- Irréversible:BiFi
- Irréversible:alloCiné
- アレックス - allcinema
- アレックス - KINENOTE
- Irréversible - オールムービー
- Irréversible - IMDb
「アレックス (映画)」の例文・使い方・用例・文例
- アレックスは走っていて消火栓にぶつかった
- アレックスは、そのIT企業が従業員のキャリアアップや仕事と生活の健全なバランス維持を支援するメンター制度を取り入れていることから入社を決意した。
- 彼女は、アレックスが何か言うたびに木の実を与えるのではなく、彼が特に「木の実」といったときにのみ与えたのである。
- 試してみると、アレックスは単に物まねをしているのではないことがわかった。
- ペパーバーグは同じような方法を用いることによって、アレックスが、単に言葉の音だけでなく、意味も把握するのに役立つと期待した。
- アレックスを教えるために、ペパーバーグは特別な訓練形式を用いた。
- アレックスは何台クルマを持っているの?
- アレックスはだいたいは普通の鳥なのだ。
- アレックスは「色」と答えるのである。
- アレックスは「紙」「鍵」「コルク」のような名詞や、「赤」「緑」「黄色」のような色の名も覚えたように見えた。
- アレックスは「5こ」と言う。
- アレックスは、たとえその物体を以前に見たことが無くとも、正確にその物体と色を説明した。
- アレックスは、「クルミ」や、「紙」や、「とうもろこし」のような物の名前を言うことができる。
- アレックスに聞いてみなさい。
- ある教授は、たとえアレックスが言葉を使っているとしても、それを言語と呼ぶのは間違いだといっている。
- アイリーン・ペパーバーグが、アレックスと名づけたオウムの前で丸いお盆を持っている。
- 包括的な理論によって打ち明けられる−アレックス・インケルス
- 寺原投手は1回,アレックス・カブレラ選手に対して時速151キロの速球を投げ,三振にとった。
- 3人のエンジェル,ナタリー(キャメロン・ディアス),ディラン(ドリュー・バリモア),アレックス(ルーシー・リュー)は,犯罪と闘う腕のいい諜(ちょう)報(ほう)員(いん)である。
- アレックス・ライダー
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