アルコールエンジン
ガソリンの代わりの、液体燃料としてのアルコール、またはアルコールを混合した燃料の混合気に点火プラグで点火させるエンジン。予混合気を吸入して火花点火するオットータイプと、シリンダー内に噴射して着火させるディーゼルタイプに大別される。アルコールは排気中の一酸化炭素や炭酸ガスの濃度が低くオクタン価が高いため、ガソリンに代わる燃料としては優れた特性を有しているが、始動性、燃料系の有機材料の膨潤や金属の錆びの促進などに問題がある。しかし、アルコール燃料対応エンジンでは、これらは解決されている。また、発がん物質のひとつであるアルデヒド類の排出も懸念される。農業政策的にアルコールの消費を推奨するブラジルでは、アルコール混合ガソリンが多く用いられており、アメリカ、北欧などでも普及がはかられている。ガソリンにアルコールを混合した燃料は国内でも一部市販されている。既存のディーゼルエンジンに比べて窒素酸化物や粒子状物質の排出が少なく、低公害性が期待されることから各国で研究開発が進められている。
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