アカカミアリとは? わかりやすく解説

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アカカミアリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/07 14:37 UTC 版)

アカカミアリ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: ハチ目(膜翅目) Hymenoptera
亜目 : ハチ亜目(細腰亜目) Apocrita
上科 : スズメバチ上科 Vespoidea
: アリ科 Formicidae
亜科 : フタフシアリ亜科 Myrmicinae
: トフシアリ属 Solenopsis
: アカカミアリ S. geminata
学名
Solenopsis geminata
(Fabricius, 1804)
和名
アカカミアリ
英名
tropical fire ant

アカカミアリ(赤噛蟻、学名:Solenopsis geminata)は、ハチ目(膜翅目)アリ科フタフシアリ亜科に分類されるアリの一種。

分布

アメリカ合衆国南部、中央アメリカ南アメリカ北部、カリブ諸島を原産地とする[1]

世界各地の熱帯から亜熱帯に移入分布している[2]。日本では小笠原諸島硫黄島沖縄島伊江島在日米軍施設周辺に定着している[2]

2017年、2018年には東京港や神戸港でも発見された[3][4]。2018年に神戸港で発見されたアリは、インドネシアジャカルタ港から運ばれポートアイランドに陸揚げされたコンテナから発見されている。

特徴

働きアリの体長は3 - 5mmで、近縁な日本在来種と比べて大型[1]。同属の近縁種(アカヒアリなど)とは、頭盾前縁の歯が2本であることで区別できる[1]

盛り上がったアリ塚は作らない(近縁のアカヒアリは作る)[1]。集団でつながることで水に浮き、移動することができる[1]

巣に刺激を与えるなどすると、防衛のため集団で咬みつき、腹部の針で猛烈に刺してくる。刺咬によってアナフィラキシーショックが発生することがあり、日本でも1996年に沖縄島の在日米軍兵が本種に攻撃され、アナフィラキシーショックを引き起こしている[1]。一方で、本種の毒はアカヒアリほど強くはなく、死亡例は報告されていない[1]

外来種問題

世界中の貿易活動にともない、乗り物や物資に紛れ込んだりして分布を拡大していった。日本では在日米軍の輸送物資に混入したものと考えられている[2]

小型の節足動物の捕食、在来アリの競合・駆逐、人への刺咬被害、餌となる甘露を提供するカイガラムシを本種が保護することによる農業被害など多くの問題を引き起こす[2]

日本では、2005年外来生物法により特定外来生物の第一次指定を受けている。

参考文献

  1. ^ a b c d e f g 多紀保彦(監修) 財団法人自然環境研究センター(編著)『決定版 日本の外来生物』平凡社、2008年4月21日。ISBN 978-4-582-54241-7 
  2. ^ a b c d アカカミアリ 国立環境研究所 侵入生物DB
  3. ^ “アカカミアリ 東京・青海埠頭で1000匹 有毒、亀裂に巣か”. 日経新聞. (2017年7月15日). https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG14HDV_U7A710C1CC1000/ 
  4. ^ “神戸ポーアイのコンテナで有毒アカカミアリ発見”. 神戸新聞NEXT. (2018年4月28日). https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201804/0011207283.shtml 2018年4月30日閲覧。 

 

   



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