アイギストスの誕生と復讐
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/20 14:03 UTC 版)
「テュエステース」の記事における「アイギストスの誕生と復讐」の解説
再び追放されたテュエステースはどんな手段を使ってでも復讐することを誓い、その方法を神託に問うた。神託は自分の娘との間に子供が生まれたら、その子供が復讐を遂げてくれるだろうと告げた。そこでテュエステースは娘のペロピアがいるシキュオーンに行った。テュエステースがシキュオーンに着いたとき、ペロピアはアテーナーを祭祀しているところだった。テュエステースは森に身を潜めて機会をうかがうと、ペロピアは儀式の途中につまづいて衣服を汚し、川で服を脱いで洗いだした。そこでテュエステースは顔を隠してペロピアと交わった。そのときペロピアはテュエステースの剣を盗み、アテーナーの祭壇に隠した。 一方のミュケーナイではアトレウスが原因で飢饉に襲われていた。そこで神託に問うと、神託はテュエステースを連れ戻すよう告げた。そこでアトレウスはテュエステースを捜してシキュオーンに行き、そこでテュエステースの子を身ごもっているペロピアを見初め、妻とした。ペロピアは子供のアイギストスが生まれると捨てたが、アトレウスはアイギストスを見つけ、自分の子として育てた。またアガメムノーンとメネラーオスにテュエステースを捜させた。 アガメムノーンとメネラーオスはテュエステースの居場所を神託に問うためにデルポイにやって来て、そこでテュエステースを発見し、ミュケーナイに連れ戻した。アトレウスはテュエステースを投獄し、アイギストスにテュエステースを殺すよう命じた。アイギストスはかつて母ペロピアがテュエステースから盗んだ剣を持って牢屋に行ったが、その剣を見たテュエステースはそれが自分のものであると気づき、アイギストスにその剣について質問した。アイギストスは母から授かったものだと答えた。テュエステースは母を連れてきてくれるよう頼んだ。アイギストスはペロピアから剣の由来を聞き、テュエステースが父であることを知った。ペロピアはその剣で自殺し、アイギストスはアトレウスを殺してテュエステースをミュケーナイの王に復位させた。
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