欲求不満
欲求不満(よっきゅうふまん)とは、何らかの原因によって、欲求が満たされていない状態を意味する語。
【欲求不満の由来】
精神分析学や心理学の研究者であり医学者でもあるジークムント・フロイトが、様々な不満や不安によって生じる性的興奮のことをfrustration(フラストレーション)と呼んだことが由来であると言われている。フラストレーションを日本語にしたものが「欲求不満」である。
【欲求不満の用法】
こうしたい、こうなればいいのにと考えているのにそれが果たされない状態、または口に出してはいない状態。 そのような不満や不安の感情を心に抱えている状態のことを「欲求不満」という。
【欲求不満の例文】
・忙しくて遊びに行けず、欲求不満だ
・欲しいものがあるのにお金がなくて買えない欲求不満が続いている
・欲求不満なので、気分転換が必要だ
・欲求不満の解消法を教えてください
【欲求不満の類語と用法】
「フラストレーション」を日本語に訳したものが欲求不満で、意味としては同じである。「フラストレーション」は名詞として用いられる傾向がある。
・フラストレーションが溜まる
・フラストレーションを感じる
・フラストレーションが生じる
「ストレス」とは、精神または肉体に外部から負担のかかっている状態のこと。
たとえば
・上司から残業を命じられて、コンサートに行けなくなった
という状況では、「残業を命じられた」ことがストレスで、その結果として「コンサートに行けない」という欲求不満(フラストレーション)の状態になっている。外部からのネガティブな刺激(ストレス=原因)によって、自分の内側にある欲求が満たされない(欲求不満=結果)と考えると違いが分かりやすい。
【欲求不満の対義語】
「円満具足(えんまんぐそく)」とは、十分に満ち足りていて不足のない状態のこと。精神的に満ちていない状態を表す「欲求不満」の対義語になる。
「福徳円満(ふくとくえんまん)」とは、福徳が十分に足りている状態のこと。福は「幸福」を、徳は「お金」を表す。「欲求不満」という言葉は精神的に満ちていないことを表すが、特に金銭的な問題によって欲求が満たされていない状態を表す時は、福徳円満と欲求不満は対の関係となりうる。
「心満意足(しんまんいそく)」とは、とても満足している状態のこと。「心が満たされている」という意味を持つ「心満」「意足」という語句が二つ続くことで、非常に満足した状態を表している。精神的に十分に満たされていない状態を表す「欲求不満」とは真逆の状態であり、対義語になるといえる。
よっきゅう‐ふまん〔ヨクキウ‐〕【欲求不満】
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